KLCCツインタワーからブキッビンタンへの徒歩旅行(後編)
『Suria KLCC』のインフォメーションのスタッフの方に尋ねてみる。
「ブキッビンタンへのブリッジへはどのように行きますか?」
これまで数多の人に聞かれたであろう、その女性は、慣れた感じでこう答えてくれた。
「中央のエスカレーターをいちばん下まで降りて、MayBank(マレーシアのメガバンク)を右に曲がってずっと進めばいいよ」
そのスタッフさんに感謝の意を伝えて、アドバイス通りに、とにかく行ってみる。
「ブキッビンタンへの橋」という案内表示はない。5分以上とにかく進んだが、ほんとうにたどり着けるのか少々不安になり、通路沿いにある商店の人に「ブキッビンタン、こっちでいい?」と尋ねる。
「そうだ!」との答えに励まされて進むと、何だか商業施設のようなところへ。
地上に出るエスカレーターを中心にぐるぐる回るような設計の飲食店エリア。
途方に暮れて、エスカレーターを上がってみる。なんだかたくさんの人がいる。
地上に上がり、表示を読んでみると『KLCC(クアラルンプール・コンベンションセンター)』その建物だったのである。
実は行ったことがなく、『伊勢丹』のあたりや、ツインタワーを何となく『KLCC』と認識していた。
ここ『KLCC』のインフォメーションで、改めて、ブリッジへの行き方を尋ねてみる。
「地下の飲食店街の奥に『Aquaria』(水族館)がある。
そのすぐ横のエスカレーターを上がって屋外へ出たらすぐにブリッジがある。」
Aquaria!僕が10年以上も前にここに来たことがあった記憶が呼び起こされた。
ブキッビンタンに行けることを、何となく確信した。あった、Aquaria!
ここのエスカレーターを上がればいいのだ。
そして、地上へ。ブキッビンタンという字を、ここで初めて目にした。
あとはここを上がって、道なりに進むのみ。
僕と同じ感慨を抱いているのか、写真や動画を撮っている人を何人も見かけた。
ここまでくると、もう迷うことなく、目指すはブキッビンタン。
ブキッビンタン側の出入り口、大型ショッピングモール、パビリオンへ。
16:30にKLCC Suriaを出発して、迷ったりあれこれ立ち寄ったりしながら40分ほど。
17:10、ブキッビンタンエリアに到着した。
おそらくスムーズに行けば20分ほど、だろうか。
「待ち望んでいた橋」を渡って到着したブキッビンタン。自分ながら笑えてしまうほど高いテンションの旅路であった。