PTAの仲間集めで、ワクワクとゲンナリを行ったり来たり。【後編】
前編はこちら🫶🏻
小学校のPTA役員、いつかはやりたいなと思っていた。
ただ、こども園のPTA役員の書記を2021年度、2022年度にやって少々疲れてしまったことや(メンバーとの温度差とか)、民生委員等もやっていて欲張りすぎかなぁ、というやらない理由も同時に並べていた。
そんな風にうだうだ考えていたら、現PTA役員の顔見知りママ友が、来年どう?と声をかけてきてくれて、「やる」側のメーターに針がブインッと動いた次第だ。
ところで、よくも【前編】では黙っていたな!と言われてしまいそうな話なのだが、今年度の役員さんたち、PTAの大改革をしてくれたのだ。
自治体のPTA連合会を脱退
委員を廃止し、イベントごとに有志が手をあげられるボランティア制を導入
(「Hi!」というアプリを導入し、各行事をPTA会員によるボランティアで回せる運用を定着させた)ベルマーク活動を任意の活動に変更
運動会にて役員に特別席を用意し、役得を付与
くじ引きを廃止し、自薦他薦での役員選出・共同代表制を導入
(3〜5人の役員でOKで、そのうち1人がWEB管理、1人が会計を担当)
細かいところではもっとたくさんのことを変えてくれたのだが、挙げた5項目だけでも相当な省力化、変化だ。
今年度の人たちに拍手喝采スタンディングオベーションを送りつつ・・・
もしや彼女らは、私も敬愛してやまない「PTAかいちょーさん」のnote記事を読みまくったのではないかと思った。そのくらいリンクしているし、意識の大変革をしてくれた。
そして、知らず知らずのうちに、PTAかいちょーさんの記事から、
「私もこんな熱い思いで活動したい・・・」と夢見るようになっていたのだった。
さて、前編の続き。
一緒にやってくれることになったパパ友のSさんから、
「長橋さん、PTAでやりたいことがあるなら、今年度中にまとめておいて、新年度がスタートがしたらすぐに実現できるように動かなきゃ」とハッパをかけられた。
そうか…しかしその前にメンバーがなぁ…と自分を追い込み、自分の地域の交遊関係を洗い出した。そこで、子どもへの関わり方に特に好感の持てるママ友2人を思い出し、それぞれ声をかけてみた。
1人は学童保育で働いているママで、現在3年生と、年長さんの子どもがいる。
もう1人は、学校に「お母さんとなら行ける」という3年生の男の子と同伴登校しているママだ。以前、以下の記事で書いた「良子さん」である。
少し考えさせて、と2人から返事をもらい、ひとまずホッとした。
その後、前編に出てきた、「知子さん、やってよ」のAさんにもそのことをLINEで共有した。返事待ちの2人は、Aさんとも顔馴染みのためだ。
実はAさんも、現役員のママ友と知り合いで、直接声をかけられていたのだが、今回はナシかなぁと言っていた。
私がSさんを勧誘する前日にも、Aさんと会って話したが、やる意思がない様子だったので、私はほぼ諦めていた。
しかし、その後パパ友のSさんが決まり、さらに顔馴染みの2人に声をかけたことで、Aさんの中で気持ちの変化があったようだった。SさんともAさんは知り合いなのだ。
その後、長いLINEが来た。
「知子さんの思い描くメンバーでやった方がいいだろうから、身を引いた方がいいと思うんだけど、なんか楽しそうだなと思って、やりたい気持ちに傾いている。でも知子さんほどの熱い気持ちがない」というような内容だった。
ちょい待てや。身を引くって。知子さんの思い描く…?いや、先日やらないって言ってたから私は別の人に声かけただけじゃないか。
なんだろう、絶妙に違和感あるぞ……
モヤモヤして、しばらく何も手につかなかった。←ポンコツ過ぎ
ママ、お腹空いたよ、と子どもたちからせがまれ、その日は19時20分くらいからのろのろと夕飯の支度をした。
その後、返事待ちの2人からは、丁寧な断りの連絡があった。
ダメ元だったとはいえ・・・ガッカリしないわけではない。
Sさんにその進捗を報告をしつつ、「私ばかり誘いたい人を誘っているが、Sさんは誘いたい人はいないか?」と聞いてみたところ、信じられない名前が返ってきた。
その名前は、私が「地下組織」と呼んでいる、数名のママ友で公園や学校行事でつるみ、近づいてきた子どもたちを睨んで恐れさせ、学校やPTAへの執拗なクレームや、入学式で校長先生にヤジを飛ばして笑うモンスター親のボスママの名だったのだ。
「嘘でしょ、なぜ彼女…?」
「もともとこども園でも会長してましたよね。自治会長もしてたこともあって、結構周りからも可愛がられていましたよ。なのになんで急にあんなふうになったのか気になる。それに、アンチを誘った方が盛り上がる。薄いフォロワーより、濃いアンチ」
ヤバい。
Sさんの言うこと理解できないわけじゃない。
でも関わらない方がいいタイプの人間っていて、彼女がそれだと思っている、と返した。
いよいよ、何も手につかなくなった。
あまりにも私にとっては誘いたくない人だったためにショックが大きく、Sさんは私をからかって楽しんでいるのではないかとすら疑い始めてしまった。
もうダメだ・・・その日は昼寝をすることにした。
また、テキストメッセージだけのやり取りにも限界がある気がした。そこまで信頼関係が構築されていないSさんとLINEだけで1週間会話していたのだ。
私は絵文字などで気持ちが誤解なく伝わるよう工夫してLINEするタチだが、相手もそうであるとは限らない。
「子どもを公園に連れて行きがてら、少し喋れませんか」と、金曜日の夕方にSさんを呼び出した。
SさんはAさんにも声をかけ、3人で集まった。
Aさんはからは少しつっけんどんに「知子さん、私がいないほうがよかったんじゃ?」と訊かれ、「あっ、彼女にも連絡しなかった私悪かった?」と一瞬脳裏をかすめたが、彼女の気持ちにまで配慮する余裕はなく、「いやいや・・・金曜日の夕方によく出てきてくれたね。ありがたいよ・・・」とだけ伝えた。
子どもたちが遊びまわる横で、大人3人が1時間ほど話し合い、私の疑念も晴れた。ただただやりたいことや熱い思いを語り合う時間となった。
例の地下組織ボスママについては、
「ただ単に、どうして明るかった人が闇堕ちしたのか気になる」とSさんは言っていた。
確かにね、知りたいは知りたい。
そうやって、どんな人にも純粋な興味を持つことは私もしていた気がするのに・・・なぜボスママにはできず、避けてしまうのか。
考えてみると、私は恐れすぎているのかもしれないと感じ始めた。
ボスママから悪意を向けられたらどうしよう、とか
子どもが同級生だし、我が子に不利益が生じたら嫌だとか、相当不安視、敵対視している自分に気づいた。
Sさんは何も恐れていないだけなんだろうな。
きっと何かあっても、純粋に「なぜそんなことをするのか」「どういう意味ですか?」とただ追求するだけだろう。誰かを恐れないというのは、自分の何をも奪わせない自信のあることのようにも思えた。
今の私には「奪わせない」自信がなかった。この差はなんだろう。性差だけとも思えない。
ただ、腫れ物を避けているうちに、私のなかでボスママを更なるモンスターに仕立て上げてしまっていたような気もした。
結局、Aさんも巻き込む形で、メンバーに加わってもらうことになった。
また別の人も誘い、現在返事待ちである。
現役員さんで1人残ってくれる人がいるというので、最低3人から5人という人数の条件はとりあえずクリアだ。
私が小学校でやりたいと思っていることの1つに、こちらの記事で書いた先生を学校にお呼びして講演いただきたいというものがある。
学校に行けていない子、行きたがらないけど行っている子、親と一緒なら行ける子、元気よく行っている子。いろんな状況があるだろうが、保護者として子の幸せを願う気持ちに垣根があるはずもない。
そんな地域の保護者達と一緒に講演を聞いて、意見を交わし合いたい。
計画を反対されたり、やることを批判されたりすることもあるだろう。
でも誰のためにやる?子どもたちの幸せを願えば、そんなの恐れていられないでしょう。
なんの震えかわからないけど、とにかくガクブルしながらも、野望だけは一丁前に進むぞ。
「長橋さん、野望が小さいって。学校でヤギ飼おうよ」
Sさん・・・いつも斜め上を行くあなたの壮大な計画にも乗っかっていくぞ。
(ボスママの件はやっぱり勘弁だけど)
【つづく】