ふじの袋掛け
今日もふじの袋掛け
摘果は6月13日に終わり
1週間ほど
王林、津軽の2番摘果そして
残った時間はふじに袋をかける
最初に袋をかけた時の話
自分はじいしに叱られまくった
おめーみたいなやつは袋かけるなって
なんでも几帳面なじいじは
くしゃくしゃになった袋を見ては
大声で怒鳴り上げる
あっちさいけって
何やったらんだって
だから悔しくて1人寂しくバヤを切る
それでもかけてみたくて
夕日が沈む頃に
誰かがかけた袋を取り外して
同じりんごで何度も練習する
表向き裏向き斜め向き
調子になって10枚くらい外して
それをまたタイム測ってかけ直す
そうして何日かして
じいじのとなりにいって袋をかけてみる
いつの日かなんも言われなくなったさ
何やっても自分はセンスがない
それは十分承知だけど
人のマネ、パクリをする事は
人の倍優れている
これが自分の自信
だから同じ事で競うと絶対に負けるけど
隠れて練習するのが好きで
最後には誰よりもうまくなる
そのうまくなったとき
みんなはまた違う事してんだけどさ
よく学生時代にそう思う経験が多くて。
1時間に何羽かけれる
一羽100枚
350くらいは普通に出来る
下枝だけなら450枚
平均して15分一羽が自分の基本
そして袋をかけている時に
とんでもない事に気づいた
狭くて高い木ほど
時間がかかるって
考えてみれば当たり前なんだけど
袋をかけて数えて
そうじゃなければ
多分わからなかった
2時間で300枚しかかけれなかった木に対して
これ、切った方がいいなって思った。
大きな木に見えても実質りんごの数は少なくて
はしご一回かけたあたりの
結実量が少なければ
労力に見合った値ではない
これは数字でわかってくる
その年から太い枝、または伐採し続けた
1年目で昨年の5倍の薪が出来たさ
家族はそりゃ怒ったよ
今年のりんごどうすんだって
それでも秋になってみると
収穫量はそこまで変わらずだったんだけど
品質がすごくあがったわけ
みんな納得してくれた
たった一年だけで
あの時は嬉しかったな。
今年も昨年と同じ量の薪が出たけど
収量的には少なめ
なぜわかるかって目ではなくて
手で袋をかけて
数字でわかる。
これが秋の結実量。
何がダメだったのか
今年は2割3割少ない。
悔してたまらないね。