子育てと刺繍３

〜初めての無痛分娩〜

早いもので三女が一歳を迎えました。
噂には聞いていたけど、やっぱり一人目以外は一年の速さがめまぐるしい。

一歳になるまでの写真を遡って見返していたら、産まれた時の写真を発見

上二人は普通分娩。
あの陣痛の衝撃的な痛みを経験したのですが、三人目になると
これが最後だからと、経験したことのないことをやってみたくなるもので
自宅周辺では有名な無痛分娩の麻酔が上手いという産婦人科へかかり、計画&無痛分娩で産みました。

計画分娩にしたのは、夫の仕事の休みの都合を考慮して＆
上二人の時は毎回立ち合いに間に合わず、一人で陣痛の苦しみと格闘しながら産んだ経験もあり、三人目は絶対に家族みんなの前で産む！と固く心に誓っていたので。

今回は予定日より2週間早い出産となりました。

それはそれは私史上とても新鮮で衝撃的な体験でした。

-分娩当日-
この日は小一の長女と年少の次女 共にお休みをし、朝六時には病院に到着しているというビックイベントでした。
私も初めてのことで不安と妊婦のしんどさから解放される喜びとで朝からソワソワしていました。

病院到着後、着替えなどを済まし背中から注射を打ってもらいました。
その後すぐ破水処理。
全く痛くなく、すぐ終わって手際の良さを感じた覚えがあります。

上二人は陣痛から破水という順だったので、初めてちゃんと破水を意識的に感じられ

ぞわぞわっ

（わっ！ほんとだ！水出てきてる・・・）

その後ベットへ移動し、点滴で促進剤を打ちながら陣痛をゆったりと待つ。

待つ。

ひたすら待つ。

家族でしりとりとかしながら待つ。

無痛の場合、陣痛って痛くないんだよね？
どうやって陣痛ってわかるんだ！？

なんて思っていたら、お腹が張ったり、なおったりを繰り返していました。

助産師さんから、それが陣痛だよと教えられた時には張る回数が多くなっていました。

張りは数も増え強さも増すけれど、
なんのことやら 余裕な感じで分娩台に乗るギリギリまで家族と話していました。

-分娩-
さぁ、いよいよ 破水処理から四時間ぐらい経ち子宮口9cmほど開いてきたところで分娩台に移動。
足が麻酔のおかげで 痺れて自分では動けない状態になっていたので、車椅子で分娩台まで移動しました。

陣痛の痛さは全くなく、お腹の張りの感覚でいきむのを何度か繰り返していました。
その時、助産師さんに言われた一言。

「産まれてくるところ鏡で見てみる？」

もうこの言葉がかなり衝撃的で
(え！！！そんなことできるの！！！！！！！！！)と
出産の興奮に拍車がかかり、

「見ます！見たい！」

といきみながら言ったのでした。

せーの！
う”〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いきむにつれて、自分の体から何やら黒いものが見えてきました。

私の人生においてなかなかのグロテスクな光景。

鏡に映ったこれからこの世で生きようとする我が子の髪の毛。

感動というより、興奮。

人間てこんな風に人間を産むんだーーー！！！
す、すげーーーーーーー！！！

と、産んでるの自分なのにかなり客観的に見ていたのでした。
これぞ無痛分娩の極みなのか、余裕があるからこそできる貴重な体験となりました。

最後の三回のいきみでドドドと出てきてくれた三女。

分娩所要時間4時間34分
その日の11時07分、母子共に健康でお産を終えました。

旦那と子供達は私の頭の方で応援しててくれて、ちゃんと出産シーンは見れていなかったと思います。

あんなリアルなシーンは子供にはちょっと見せられないな。。笑

その後、へその緒を旦那子供3人で切ってくれて、子供たちも妹ができたことにとても喜んでいました。

初めて出産に立ち会えた旦那も
「頑張ったね！」と感極まっていたのを私は忘れない。

産んだ直後は、全く動けず分娩台にずーーーーーーーっと寝たままで
出産当日は薬の副作用か体がとてつもなくダルくて、何もする気が起きず、ずっとぐったりしていました。

上二人の自然分娩の時はお産直後も元気だったので、そうゆう違いはあるのかと思います。

お産は本当に人それぞれで、何人産んでも毎回それぞれのエピソードがあります。
私の人生の三回のお産。三回とも死ぬまで忘れられない
とても大切な思い出です。