「エンバーミング」のばか
「エンバーミング」とは、ご遺体の保存・殺菌・修復などを目的に行われる処置のことです。 故人を生前の姿になるべく近づけて保存する技術のことで、「死体防腐処理」「遺体衛生保全」と呼ばれることもあります。
(※AIによる概要)
ですって。
母が亡くなったのは7月の初旬。火葬場の空きは一週間後でした。
どれほど涼しい部屋に安置したとて、
「お顔の腐敗を防ぐことができません。」とのこと。
体にはドライアイスが効果的だけど、顔にドライアイスを乗っけることは出来ないため、
エンバーミング処理をしないと、最後のお別れまできれいな状態をキープ出来ないんだって。
30万円なり。
家族葬だったので、葬儀屋さんのビルの中に作られたマンションの一室みたいなお部屋に、一人で安置されていたママ。
毎日会いに行っていたけど、エンバーミング処理のために一日だけ会うのはお預け。
「エンバーミングが終わって帰ってきましたよ。」と葬儀屋さんから連絡をもらって、
わあい、と会いに行った姉と私はその顔を見てびっくり。
「え?この人誰?ママは?」
顔写真も渡したんだよ。何枚も。
なのに、全くの別人になって戻ってきた…。
やってしまったものは仕方ない。
元に戻して!って言いたかったけど、
っていうか、言ったと思うけど、もう無理なんだもん。
蝋人形のような、変なツヤ感…。
何が変なんだろう?と、前日の写真と比べてみたけど、
エンバーミングによってお肌の張りが出すぎて、シワがなくなっている。
目がきつく吊り上がっている。
半開きだった口を無理矢理塞いだせいか、受け口っぽくなっている。
という感じ。
全体的に若くなってしまっているんだけど、
じゃぁ、それがママの若かった時の顔か?って言ったら違うし、
とにかく別人なのよ。
もう終いには笑っちゃったけど、
正直なところ、最後のお別れを別人の顔になったママにすることになってしまったのは、
本当に残念でならなかった…。
別人ならせめて、少しでも微笑んでいる顔にして欲しかった。
死に際の苦しんだ様子だけは、そのまま残ってた。
本人を知らない人たちが処理するんだから、
こんな事になってしまうのも仕方ないけど、
今後の葬儀業界(そういう呼び方で合ってる?)の課題だと思うわ。
3Dプリンターで本人のダミーを作った方が余程、
余計な悲しい思いをしなくて済んだかも。
「断れない案件」なだけに、今後私たちと同じ思いをする人がいなくなりますように。
満足度を上げることに全ての力を注いで欲しいです。