アトリエにブライダル未経験者ばかりを採用したら、どうなる?
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
今日もお疲れ様です。
アカンプリッシュ デザインワークス広報部と申します。
本社が東京にあるため、京都アトリエに常駐するモデリストは、関西エリアから採用をしています。
採用時に、通常であれば、縫製会社やパターン会社、またはドレス製作に従事していたなどの職歴は、一般的に重要な項目の一つだと思うのですが、わたしたちは、そこを重要とは思っていません。
当たり前という考えは、変化を拒む
長く、業界や同じ会社に在籍したりすると、新たなやり方に対して懐疑的になり、ついつい自分のやり方のみが正しいと思い込みがちになります。
技術的に、王道といわれるものや、方法というものはあります。
こうしたら、もっと良くなるかもしれない
時間に追われると、どうしても、作業を簡略化したり、手間を省くことをしてしまうと思います。
会社としては、当然、採算は大切です。
納期ももちろん、あります。
効率性をはかるのであれば、手を止めてしまう思考時間でさえ、無駄だという場合もあります。
工場というのは、常に納期との戦いです。
納品までのプロセスの皺寄せが、一番やってくるのが、工場であり、そこで働くひとです。
時には、納期のために、徹夜になったり、休みを返上する
そういうことが実際はあります。
でも、そんな中でも、自分のやり方に疑いを持ち、満足せず、向上心をもって仕事をすること
(もっと、いいやり方があるんじゃないか)
(こうしたら、もっと良くなるんじゃないか)
納期が迫っていたり、時間に追われている環境で、そんな風に思えることは、容易なことではありません。
でも、わたしたちは、それをモデリストに望みます。
キャリアを積むと、なかなか、そういう思いで目の前の作業に向き合うことは、正直むずかしい。
だから、できる限り、業界に染まっていない、フレッシュな考えで吸収しようとする方を大切にしています。
ただ、それは、問題も生まれます。
答えがわからないから、できない。
アトリエの立ち上げ当初、採用されたのは、ドレスのパターンを引いたことのない2名のモデリストでした。
こうすれば、こうなるんだろうな、という思考はあっても、それが現実的じゃなかったり、あまりに時間もコストもロスする方法だったり、はたまた、技術がなくて、それが再現できなかったり。
もっと近道でいく方法があることも、常に回り道をしないと答えが見つからない。
理想論では、うまくいかない現実がわからないわけではない
そんな時に、彼らの力になって支えてくれたのが、縫い子さん達でした。
その方たちがいなければ、今のDesign Worksはありません。
ウエディングドレスは、一般的な縫製知識だけではできません。
特殊な資材も使用したり、ボーンといわれるワイヤー状の資材をいれて、バストを形作ったり、
薄地の生地(オーガンジーや、チュール)などを何層も重ねて、何段にもしていったり、レースをあしらったり。
また、けまわしも大きいものを縫うので、三つ巻きの縫いにも、雲泥の差がでます。
素材も、ドレスに使用する生地には繊細なものが多いので、取り扱い、糸調子、などなど。あげたらキリがありません。
パターンがひけるだけでは、ドレスは作れません。
ドレスが完成するまでには、さまざまな工程があります。
モデリストには、その全ての作業をしてもらっています。
自分で引いたパターンで、トワルを組み、裁断し、サンプルを丸縫する。
パターン会社があるくらいですから、パタンナーは専門職で、ミシンを踏まない会社もたくさんあります。
でも、わたしたちのモデリストは、違います。
サンプル作製まで、一貫して作業を行います。
そのことで、生地の特性を知ったり、
自分のパターンの縫いやすさ、縫いづらさも理解できます。
やってみないとわからない
わたしたちの会社は、業界の変わり者でありたいのです。
彼らの終わりなき奮闘は、これからも続いていきます。
お楽しみにw