小さい頃は世界を愛していた
とても小さい頃、5歳か6歳くらいまでかな
私は多分、世界を愛していました。
世界といっても、家の周りの小さな世界です。
季節によって変わる庭の花々
美しい桜、桜の独特な香り、ひらひらと落ちてくる花びら、小さな赤い実、桜が一番好きだったな。
他にも薔薇や木蓮、椿、つつじ、きょうちくとう、ヤマブキ、びわや柿もあったかな。今は全部なくなってしまったけど、花も葉の緑も、子供ながらに安らぎをもらっていたんじゃないかなって今になると思います。
他にも、おじいちゃんが日曜大工をした後に残る木のかけらやおがくず
砂の冷たい感触、道の石ころ
そんな身の回りのもので私は充分満たされ、
そんな世界を愛していたんじゃないかなと、そう思うんです。
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私の親にとってこの世界は、上下のある戦いと生き残りの世界だったんだと思います。
子供が、のんびり庭の花なんて見ていてはいけないんです。
ボーッと空や雲を眺めていてはいけないんです。
木の香り、りんごの香り、そんなのをゆっくりと嗅いでいる暇はないんです。
そんな無駄なことをしているなら、やらなければいけないことが沢山あるんです。
戦いに勝ち残らなければいけないから。
私はすっかり、世界を感じることなんか忘れて、ただ毎日に追われ、ただ疲れ切っていきました。
世界が美しく、仲が良かったことも忘れ、人が怖く、自分を守ることに必死に生きるようになってしまいました。
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実家を離れていた間住んでいた所の近くには、手入れの行き届いた公園がありました。(たまたまですが、ちょうどコロナの3年間、実家から離れて暮らしていました。今は実家に戻っています)
その公園のベンチに、花を見るでもなくただ緑に囲まれてボーッと座っているのが好きでした。今思えば、小さな頃に庭を見ていたのと似ていたのかもしれません。
あの頃も今も、特別花に興味があったわけではないんですけどね。
そうやって、周りにいてくれる事が心地よかったのかもしれません。緑に守られている様で。
どうしたら世界を心から楽しめるんだろうと思っていましたが、
もしかしたらここからヒントを見つけられるかもしれません。
私は、世界をじっくり深く感じたい。
この間にらんでいた子供の頃の私。その子を感じようとしたら、周りの世界を歓びくるくると踊っているイメージが湧きました。私は世界を楽しんでいたのかもしれない、そう思いました。
自分の感覚を思い出すのに、ゆうゆうさんのこちらの記事が参考になりました。
私にとっては、花が綺麗だなも、庭を感じることも当たり前で特別だとは思っていなかったのですが、この記事を読み、全身で感じていたことに気づきました。
ありがとうございました。
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