見出し画像

戦国時代の自動操縦 【毎週ショートショートnote】

「新しいお告げじゃ!」

ある忍者の里では、お告げによって新しい武器の開発が行われていた。

「今度はどんな武器じゃ」

皆が集まる中、奥に座るババ様が口を開いた。

「丸い形をしておる。設計図が見えてきたぞ」

書き留めたものを見て、皆は頭を捻った。

「これはなんじゃ」
「焙烙玉じゃ!新しい焙烙玉じゃ!」
「火薬はいつ入れるのだ?いったいどう使うのじゃ?」
「ババ様のお告げを信じぬのか!全力で完成させるぞ!」

オー!

完成したその物体はひとりでに動き出した。

「これを敵の陣地に忍び込ませればひとたまりも無いだろう」




一方敵陣では、大将がきな粉餅を食べていた。

「これはうまい!しかし粉が散らばってしまうのうハッハッハ」

その時だった

陣幕の下から黒い物体が怪しげな音を立てながら入ってきた。

「何やつ!」

陣地内の者達がその物体から距離を取ると、それはひとりでに大将の方へ進み出した。

「うわー!なんじゃー!」


ウィーーン


そいつはきなこを綺麗に吸い込んでくれた。


(410文字)


たらはかにさんの企画に参加します。

お題は「戦国時代の自動操縦」

オチがバレバレだったかなー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?