「九九を覚えない」からの不登校

九九を覚えない

2人目の子どもは九九を覚えなかった。本人には覚えない理由があった。

「少し考えればできる」「そんなの覚えるのバカらしい」「覚えなきゃいけない意義が分からない」

そんなことを考える子どもがいるなんてことを想像すらしたことがなかった。小学2年生で学ぶ意味とか意義とか、そんなことを考えるなんて、すごいなぁ~、なんて思っていた。

復習が嫌い

小学3年になって、2か月ほどたったある日、授業についての愚痴を初めて聞いた。

いつまで2年生の復習するつもりなんだ!3年生になったのに3年生の学習になんで進まないんだ!

新卒の先生だった。先生はまだ先生1年生だから、試行錯誤しているのよ、広い心で許してあげよう、むしろ先生を助けてあげるくらいの気持ちで…などと声をかけていた。

クラス目標は何のためにあるの

目標は人それぞれ違うはず。クラス目標を立てる意味が分からない。みんなに目標を書かせて、結局その中から先生が選んでクラス目標を立てるなら、初めから先生が考えて書けばいいじゃないか!

本当にその通りだね~、高校生にもなればクラス目標なんて書くことないよね。学校っていう場所は目標とかスローガンが大好きなんだよ。などと答えていた。

そうしているうちに腹痛や頭痛、嘔吐が始まった。ある日布団から出られなくなった。本人は「学校へ行きたくないわけじゃない」という。

不登校になる

不登校3年目、いまだに平日は腹痛と嘔吐がある。夏休みなど長期休みになると元気になるが9月になると、学校へ行かないにもかかわらず、体調が悪くなり、横になってYoutubeを見るだけになる。本当に悪くなるとYoutubeも見られなくなり丸まっているだけになる。

本人は頑張りたい、学校へ行けるようになりたい、と言う。外へ散歩に出かけたいという。いざ行くという段階になってトイレから出られなくなる、嘔吐してしまう、その繰り返し。そばで見ているこちらも苦しくなる。

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