「10」にまつわる息子との対話
子どもが数を覚えていく上で、最初の難関は「10」の理解だと思います。
6歳の息子と「10」について語り合った内容を公開します。
息子「どうして、1~9までは一文字なのに、10になると、左側に数字の書くんだ?どうして、「じゅう」の次は、「じゅういち」「じゅうに」って「じゅう」が付くんだ?」
パパ「それは、「10」が特別な数字だからだよ。息子君は、「じゅう」の次が「じゅういち」って数える国に生まれて良かったね。英語だと、tenに次ぎは、elevenだし、elevenの次はtwelveだし、覚えにくいし、使いづらいからね。」
息子「どうして10が特別なんだ?」
パパ「なんでかわからないけど、10が便利だからじゃないかな。手の指の数を数えると10だから、10までは手の指で数えられるし。」
息子「10より大きい数はどうやって数えたらいいんだ?」
パパ「それじゃあ、試しに数えてみよう。息子君は、一人だと、両手を使っていくつまで数えられる?」
息子「10」
パパ「それじゃあ、パパの指も使ったらいくつまで数えられる。」
息子「20」
パパ「そうだね。でも、ちょっとだけ工夫すると110まで数えられるんだよ。」
パパ「それじゃあ、パパは1から10を担当するよ。一本ずつ指を開いていくよ。息子君は、パパの指が全部開いたら、パパの指を全部閉じる代わりに息子君の指を一つ開くことにするよ。」
息子とパパ「1,2,3,4,5,6,7,8,9」
パパは、一本ずつ指を開いていく。
パパ「10、パパの指が全部開いたから、息子君の指を一本だけ開いて。」
息子は人差し指を一本立てる。
パパ「それじゃあ、パパの指は全部閉じるね。」
息子とパパ「11,12,13,14,15,16,17,18,19」
パパ「20、パパの指がまた全部開いたから息子君の指をもう一本開いて。」
息子は、中指を開き、じゃんけんのチョキを作る。
パパ「それじゃあ、パパの指は閉じるね。ところで、今、いくつまで数えたっけ?」
息子「20」
パパ「そう。このやり方だと、パパは1から10までだけを考えていればいいよね。10になったら、息子君に10を渡して、そのことを忘れちゃってもいい。息子君は、10とか20とかだけを覚えていればよくて、1の位はパパに任せちゃってもいい。」
パパ「あとは、大きい位を覚えている人から、左側から数字を書いていく決まりなんだ。20って書くときは、どう書いたらいい?」
息子「最初に2、次にパパの0」
パパ「お~、かけたかけた。」
息子「じゃあ、もっと大きい数を数えるときはどうしたらいい?」
パパ「ママを呼ぼう。」
息子「ママ、来て!」
パパ「それじゃあ、3桁の足し算をしてみようか。」
息子「えっ!できない!」
パパ「簡単なのからやろう。111+111は?ママが百の位で、息子君が十の位、パパが一の位をするよ。自分の位のことだけ考えればいいからね。」
ママ「ママは、1+1で2」
息子「僕は、1+1で2」
パパ「パパは、1+1で2。そうすると、いくつになった。」
息子「ママの200と、僕の20とパパの2だから222。」
パパ「そうそう。それじゃあ、次は、115+117は?」
ママ「ママは、1+1で2」
息子「僕は、1+1で2」
パパは、「5+7だから、片手に5を作って、1,2,3,4,5、指が全部開いたから息子君の指を一本増やして。6、7と(数えながら指が二本たつ。)。」
息子「ママの200と僕の30と、パパの2で232。」
パパ「そうそう。10を特別な数と決めたから、一人ひとりは、自分の担当する位のことだけ覚えればよくなったんだよ。10を特別な数に決めて、数え方のルールを決めたから、計算がしやすいんだね。」
息子「・・・もしかして特別な数って10じゃなくてもいいってこと?」
パパ「おお、すごくいい質問。実は、特別な数が2の場合もよく使われているんだよ。」
といった具合です。本当は、この後で特別な数が2の場合についてもいろいろ語ったのですが、かえって混乱するかもなので、今回は割愛します。
なにかの参考になれば幸いです。
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