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『ファーゴ』嘘の連鎖は嘘つく者を追いかける

 スクリーンの遠く果てから目の前まで、雪道を車が走る。そこにカーター・バーウェルの重厚なテーマがのる。これが『ファーゴ』だ。
 相槌が会話のリズムを作り、そこにマクドーマンドが真理をついた言葉をつきつける。そんな映画。
 嘘が嘘つく者を追いつめるという、この作品のテーマは、一見関係のないエピソードにも貫かれている。
 コーエン兄弟は、オーソドックスに作っているように思えるが、完璧に映画をコントロールしている。全てのシーンがウィットに富んでおり、筆者はこの作品を観る度に自分に問いかけることになる。嘘はもうつきたくない、と。

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