監査報告上の判断
連結財務諸表に関する監査報告書上は、企業集団全体の状況の適正表示に及ぼす（可能性のある）影響が重要である場合であってはじめて除外事項付意見を表明することとなるため、除外事項付意見が表明されていた場合には、除外事項付意見を表明するとは限らない。
監査人は、監査した財務諸表とその他の記載内容との重要な相違を識別した場合において、財務諸表に修正が必要であるが、経営者が修正することに同意しないときは、監査報告書にその他の事項区分を設けるのではなく、意見に関する除外事項として扱わなければならない。
監査人は、財務諸表に対して、否定的意見を表明する、又は意見を表明しない場合に、その原因となる事項以外に除外事項付意見書の原因となる事項を監査人が識別している場合には、当該事項についても全て、除外事項付意見の根拠区分に、その内容及びそれによる影響を記載しなければならない。
監査人は、監査報告書において除外事項付意見書の表明が見込まれている場合、その原因となる状況と除外事項付意見の文言の草案について、監査役等に報告しなければならないが、無限定意見の表明が見込まれるときに監査報告書の草案について報告することはもとめられない。
Source: 監査基準委員会報告書720「監査した財務諸表が含まれる開示書類におけるその他の記載内容に関連する監査人の責任」