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誰もが誰かのライフセーバーに

2020年2月1日

日本における新型コロナウイルスによる最初の死者は感染者ではなく、
武漢からの帰国者の一部が滞在する埼玉県和光市の施設で亡くなった、内閣官房の37歳の男性職員でした。
2カ月経過した現在、感染者の拡大と経済の停滞に伴い世界中から以下のような悲報が後を経ちません。 

【ベルリン時事】2020年3月30日

ドイツ中部ヘッセン州のシェーファー財務相(54)の遺体が28日、州内の高速鉄道線路上で発見された。警察は自殺とみている。
同州のボウフィエー首相は29日、シェーファー氏は新型コロナウイルス危機への対応で「絶望」していたことが原因との見方を示した。

【バンコク週報】2020年3月27日

バンコク都ディンデン区で3月26日朝、コンドミニアムの脇の草むらで男性が死亡しているのが見つかった。死亡していたのは同コンドミニアム13階の部屋に住む英語教師の英国人(26)と判明。
警察によれば、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で仕事がなくなって収入が途絶えるなどしたため将来を悲観して飛び降り自殺した可能性があるとのことだ。

【東京新聞】2020年3月19日 【ニューデリー共同】

インドの保健当局者は19日までに、首都ニューデリーの空港に到着
後、病院に移された男性が18日夜、遺体で発見されたと明らかにした。
地元メディアや当局者によると、新型コロナウイルス感染を疑われたことを苦に飛び降り自殺した可能性があるとみて警察が調べている。


休業や失業率の急増に伴い、経済的、精神的に追い込まれている人に対する経済政策=セーフティネットが明らかに遅れています
加えて、厚労省が「反社の資金洗浄に使われる」という理由で風俗、飲食接客に関わる事業主を休業補償の対象外(※1)にしていることに批判が殺到しています。

これは営業許可を受け、税金を払っている事業主と接待営業に従事している従業員に対する明確な差別です。
こういった業種で働いているシングルマザーにこそ、本来一番にセーフティネットを準備しなければなりません。
我々は市民の義務として、感染拡大防止のために『自分自身で出来ること』を責任を持って行なうと同時に、自治体や企業に対して『おかしいことはおかしい』と声を上げる必要があります
署名運動に参加する、こういった間違った方向に対して闘わない議員に投票しない、声を上げる方法はあります。

誰もが誰かのライフセーバーに

自分の周りにいる大切な人を守るために声をかける、寄り添う、話を聞いてあげる
今ほど大切なことはありません。
握手もハグも出来ない中、電話一本、メール一本で救える命があるはずです。
NPO法人「自殺防止ネットワーク風」理事長、篠原鋭一氏が著書の中で書かれていました。『人を自殺に追い込むのは孤独ではない。孤立です。


ACBaL 副代表理事 加藤 克巳

※1各雇用関係助成金に共通の要件等 厚生労働省
受給出来ない事業主
風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれら営業の一部を受託する営業を行う事業主※これらの営業を行っていても、接待業務等に従事しない労働者(事務、清掃、送迎運転、調理など)の雇い入れに係る助成金については、受給 が認められる場合があります。また、雇い入れ以外の助成金についても、例えば旅館事業者などで、許可を得ているのみで接待営業が行われていない場合や、接待営業の規模が事業全体の一部である場合は、受給が認められます。なお、「雇用調整助成金」については、性風俗関連営業 を除き、原則受給が認められます。 

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