わらしべ長者は縁の持ち主
私の親友の実話です、心がすこし温かくなりました。
いつも行くオフィス近くのコンビニの店員さんはネパールの留学生です。
僕は毎日、炭酸水とアーモンドチョコを買っていました。
2月のある日、ネパールのコンビニ店員さんのひとりが「あなたの、そのマスク、どこで、売っていますか?」と聞いてきました。
その頃、日本ではコロナの影響が世間を騒がし始めていました。
異国の地でよっぽど不安なのだろうな と感じた僕は、オンラインで同じマスクをいくつか買って店員さんにプレゼントしました。炭酸水とアーモンドチョコを買うついでに。
すると3月のある日、いつものように炭酸水とアーモンドチョコを買うと
店員さんは、新聞紙に包まれた大きなものも一緒に袋に入れていました。なんだろう、それは買ってないぞ、と少し不審に思っていると、店員さんは、さあ行けと促すようにひときわ大きな声で「ありがとう、ございました、次の方、どうぞ」。
ここでは開けない方がいいんだなと察し、オフィスに帰って包みを開きました。果たして、そこには仏像が入っていたんです。
少しの心配りのマスクが、仏像になって返ってくる。それはものの大きさではなく、命を守るという同じ気持ちの交換。
このエピソードを話してくれた彼は、最後にこう付け加えました。
わらしべ長者って、実は人との繋がりですよね。誰か大切な人と出合って、そこから自分の世界を拡げてくれるいろいろな人と出合い、さらに連鎖していくんですね。これほど豊かなことはない、だからやっぱり人なんですね、と。
誰もが誰かのライフセーバーに
少しの心配りが、人を繋げていくのだと思います。