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博士の日常

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#学会

海外でポスドクをしよう—滞在編(8)

今日は、海外で生活・仕事をする上で避けては通れない「政治的な話題」に関連したことに少し触れます。 「政治的ななにか」に向き合う準備こちらのシリーズ第2編では、海外ポスドクとして着任した直後に、いかに周囲と打ち解けるかについてご紹介しました。その際には「欧米の人々、とくに知識層の中には政治的トピックや社会問題に関心を持っている人が多いです。…欧米では逆に政治について何も知らない・考えたことがないと知られると驚かれます。」と書きましたが、その象徴となる最近のアカデミア界のニュー

子連れ学会

子育て中の研究者にとって、学会への参加には困難がともないます。 平日であれば、学校や保育所がありますが、多くの学会は週末に開催されます。一時保育所を利用したり、配偶者に予定を調整してもらったりという選択肢がありますが、報酬が得られるわけでもない(むしろ参加費用を支払う)用事のために、家計から旅費や託児費用を捻出したり、休日に家族と過ごさずに家をあけるということについて、負い目を感じることもあります。 子連れ学会は、そういった課題へのひとつの解決策、もしくは苦肉の策です。  わ

学会発表:どこで発表するか、どのスタイルで発表するか?

 新年度開始のバタバタに追われ、気がつけばもうゴールデンウィークに突入してしまいました。日本のアカデミアにとっては、5月から秋末までの間が学会シーズンのピークになるのではないかと思います。  学会発表のイロハや準備の要点については、下記のコラムも参考にしてください。 学会とはどんなところ?学会発表の準備や学会の雰囲気について解説 https://acaric.jp/articles/column/2885  本篇は学会の選択と発表スタイルに関する経験をまとめていきます。特

オンライン学会、楽しんでいますか?

 夏休みは学会のシーズンでもあります。いつもなら、国内各地世界各地を飛び回り、学会参加をしている方も多いでしょう。しかし,コロナ禍の影響で2020年の間はほぼ全ての学会がオンライン形式にせざるを得ない状況になりました。1年辛抱すれば何とかなると思っていた方も多いかもしれませんが、結局今年もオンライン開催を余儀なくされた学会も多いのではないでしょうか?  半ば「不可抗力」によって実施されたオンライン学会という新しい形式ですが、筆者も実際に参加してみて、その利点と欠点が徐々に見