僕の絵の描き方

どうも、ケロです。夜食にコンビニで売ってる大判えびせんを食ってみました。味に飽きたうえに口の水分を持っていかれました。今後数ヶ月はえびせん要りません。


さて、僕は先日めでたく絵柄を取り戻したわけですが、それに伴い「自分流の描き方」も戻って来ました。この「自分流の描き方」というのがどうも他人からするとだいぶ変わってるらしいです。というわけで、ここでは僕の描き方について喋ろうと思います。


0:作業環境

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線は全部シャーペンです。紙はB5コピー用紙を半分に切ったやつを使ってます。筆圧が強いうえにめちゃくちゃ描き直すので、コピー用紙がベストだという考えに行き着きました。最近の細かい絵も全部このサイズの紙に描いています。というのも、僕はデカい紙に描くのがあんまり好きではないからです。

単純に、紙がデカいとその分描かなきゃいけない面積が増えてめんどくせえなあと思います。あと、デカい紙に描くと綺麗に歪みなく、全体を均等な明るさで撮影するのが難しいという理由もあります(写真から線画データを抽出し、スマホのメディバンで着色するというやり方のため)。


1:構想

構想時間は平均1〜2時間ぐらいでしょうか。基本的に学校にいる間、授業中や休み時間に考えています。真っ白な紙をひたすら見つめたり、教室を見渡してみたり、好きな風景を思い浮かべたりします。

しばらくすると、不意にアイデアが出てきます。「こんな感じの場所で、こういう人たちが何人ぐらいいて、これをしてる感じに描こう」という感じです。

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例えばこの絵は、最初のイメージは

「部室で2人が武器を構えて、テーブルを挟んで対峙してる」

という感じでした。以上構想終わり。


2:清書

はい、いきなり清書です。

下描きはしません。

ここが人によっては相当おかしい部分らしいですね。「下描きせずに清書始めるとか意味わからん」とたまーに言われます。僕の性格上、こんなゴチャゴチャした絵の下描きなんてめんどくさい以外の何でもないです。要するに、下描きをしないのは単にめんどくさいからです。

下書きをしないことに関してもう一つ、僕の考えで「先が見えないから面白い」というのがあります。

例えば、「こういう絵を描きたい」というビジョンが頭の中にあるとします。そしてそれを具体的に目に見える形にするため下描きをします。清書はその下描きを元に進めます。

この事を良く言えば、清書は「下描き通りになる」。逆に悪く言えば、清書は「下描き通りにしかならない」。

僕は自分の絵の「ゴチャゴチャ感」を大事にしたいと思っていて、そのゴチャゴチャ感は僕の気まぐれが生み出すものです。気まぐれなのでその時にしか現れないし、時間が経てばすぐに忘れてしまいます。下描きをしてしまうと、清書を描く頃にはその絵の「ゴチャゴチャ感」が力を失ってしまうような気がするのです。

さらに下描きによって完成形を「これだ」と一通りに定めてしまうと、その他にも無数に存在する「完成形の可能性」を捨ててしまうことになるようで、とても勿体なく感じます。それならぶっつけ本番で、その時その時で可能性を一つ一つえらんでいくほうがきっと良い作品になるはずだと考えています。これが僕にとって一番楽しいです。

注:下描きが悪いとは思いません。個人的に下描きが好みに合わないだけなのでそこは悪しからず。


3:描く

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この絵↑の基本構造は「部室で2人が武器を構えて、テーブルを挟んで対峙してる」という状態であると、先ほど書きました。しかし上の絵から分かるように、実際にはそれ以外にも多数の要素が描かれています。実は、「基本構造」以外の要素はすべて「描きながら考えた」ものです。

まず「2人」は何者か。部室なので学生は決定。男同士、女同士の対決よりも男女のほうが面白そうなので、左を男、右を女にしました。

次にどんな「武器」を持っているか。異なる種類の武器でバトルって見てて楽しいじゃないですか。というわけで男子は長銃、女子は剣を持たせることにしました。

ところが問題が発生します。

画力がなくて長銃が描けませんでした。

腕の向きとか、自然な体勢に持ってくのがめちゃくちゃ難しくて、これ以上描き直すよりは武器変えた方がいいな、と思いました。悩んだ結果、男子の武器を槍とかハルバードみたいなやつに変更します。


とまあこんな感じで、清書を描きながらその都度設定やモノを考えていきます。判断基準は気分だったり画力だったり、全体の大まかなバランスだったりします。

常に気をつけているのは、全体の密度をできるだけ均等にすることです。一部だけ濃かったり薄かったりすると人々の目はそっちへ行ってしまいます。しかし全体の密度を揃えれば全体を見てもらえる。多くの場合は背景をボカしたりして中央の人物に視線誘導しますが、僕は背景にもこだわっているので両方に目が行くよう心がけています。


4:完成

一通り描いてはみ出しなどを修正して、一度全体を見渡します。全体を見ても不足感がなく、描き足したいものがなくなったところで完成、ということになります。

今回の絵は、最初に作った基本構造をそのまま最後まで貫くことが出来ましたが、初期のイメージと完成品が全然違うということもよく起こります。

例えば、最初のイメージは

「暗い部屋のガラクタの山の上でバンドが座って練習している」

だったのに、完成品は

「木張りの明るいミーティングルームで賢そうな男子たちが議論に燃えている」

みたいな、全くの別物になったりします。


最後に

これが僕の基本の描き方になります。提出が必要な絵のときは下描きしたりもします。でもまあやっぱり、自分に合った描き方が一番です。当たり前ですけどね。でも意外と難しかったりもしませんか。僕は、やっぱり大事なのは、自分が「楽しい」と思えることだと思います。

技法書とか見ると、美しいイラストを描く手順や考えを知ることができます。一見その描き方は一番優れているように思えますが、果たしてそれは自分にも当てはまるのだろうか?そもそもその描き方は本当に優れているのか?

人によってはわざと重要な手順をすっ飛ばしたり、逆にどうでもいい事にえげつなくこだわったりしています。僕みたいに。

僕の描き方は本当に、人によっては根本的に合わないと思います。自分の描き方を探しているという人は僕の描き方を安易に自分のものにしない方がいいと思います笑。自分のものにしてはいけないとは特に思いませんが、おすすめはしません笑。自己責任でお願いします。

自分の描き方は他人のものではなく自分のものです。自分に合ったやり方は、他人のものを取り入れつつ、自分の考えで修正したり、自分の中から作り出したり、見つける事ができます。楽しく描けることが僕は一番だと思います。

そういうことで、僕の描き方についての話でした。まあ参考程度にどうぞ。それではまた。




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