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高齢者の社会保障費増大が、少子化を招く!!


1.出生率が軒並み高いアフリカ諸国

図1.アフリカ諸国の合計特殊出生率

世界の合計特殊出生率ランキングを見てみても、上位50国が、アフリカ諸国で占められており、合計特殊出生率6%を優に超えるようなアフリカ諸国は平然と存在致します。(図1)

そして、下図のように、そういったアフリカ諸国の人口ピラミッドを見てみれば、殆どの国が、綺麗な富士山型の人口分布であるとされております。(図2)

図2.ナイジェリアの人口ピラミッド


2.出生率が軒並み低い先進国

図3.先進国の出生率の推移
図4.先進国の高齢化率の推移

かたや、アフリカ諸国と比較して見れば、先進国は、軒並み出生率が落ち込んでおり、それだけでなく、高齢化率も高まり続けていると言えるでしょう。(図3・図4)


3.先進国の少子化の原因は、高齢者人口の増加にある

前述のデータを見る限り、"少子化の原因は、高齢者の人口の増加にある"という命題は、真であると言わざるを得ないと思います。

そして、実際、以下の記事においては、"明治後期以降からの日本での女性の平均寿命と人口千対出生率との相関係数を算出すると、▲0.98372である"記述されており、平均寿命と出生率の間には、強い負の相関関係があるという事が示されております。


そして、次に、以後の章においては、"何故、高齢化率の増大が、出生率を押し下げてしまうのか?"という点や、"じゃあ、日本社会に、高齢者は必要無いのか?"という点について、私なりの考えを述べて参りたいと思います。


4.少子化の根本原因は、社会保障費の増大にある

図5.「少子化のワニの口」国民負担率が増えれば増えるほど、婚姻も出生も激減している30年

私は、過去に投稿したnoteでも、度々申し上げている通り、少子化高齢化というのは、社会保障費の増大に伴う現役世代への税と社会保険料の負担の増加によって、引き起こされていると考えております。

そして、実際、上図のグラフは、それを証明するかのような相関性を示している訳です。(図5)


5.マルサスの罠

人口が幾何級数的に増加するのに対し食料生産は算術級数的にしか増加しないため、人口過剰と貧困が発生するのは必然であり、社会制度の改良では回避できない

マルサスの罠

しかし、私は、"人口の増大は、正しい事である"という命題に対しては、真であるとは言い切れないと思っております。

むしろ、歴史を振り返って見れば、現代に至るまでは、"人口増大は、悪である"と考えられていた訳です。


例えば、上記に記した"マルサスの罠"というのは、言わば、人口増大によって、経済格差の拡大、水や食料の不足、雇用不足等の悪影響が引き起こされてしまうという事を述べている訳です。

現に、今の中国においては、人口が多すぎる事によって、若者の就職難が生じてしまっております。


また、かつての中国の"一人っ子政策"やインドの"人口抑制政策"等を見ても、人口の増大は、常に正しいとは限らないと言えるでしょう。

例えば、1966年に就任したインディラ・ガンジー首相は、人口の抑制を図るため、1976年から翌年にかけて826万人の男性に対し、強制的に、断種手術を断行したとされております。


ですから、科学技術の発展により、食料生産量が増えたり、生活コストが低下し、人口増がカバーされるという影響はあるものの、基本的には、現代においても、"マルサスの罠"というのは、しっかり存在していると考えられます。


6."社会保障制度は、人口調節の役割を果たしているのではないか?"という推論

過去の人類史を見ても、前述したインディラ・ガンジー首相の去勢手術の断行等、世の中には、非人道的な形で、人口抑制を図るやり方が数々存在していた訳です。

ですが、現代人は、曲がりなりにも、最も人道的に、人口を抑制するための手段として、"社会保障制度"というものを開発し、導入している訳です。


実際に、世の為政者達が、"社会保障制度"を人口抑制のためという意図を持って、活用しているのかは定かではありませんが、基本的には、"人口増大は、国家にとって有害である"と呼べる側面がある事は間違いないため、社会保障制度は、"出生率を人為的に操作するための政策"であると定義する事は出来ると思います。


7.高齢者は、現代社会には必要不可欠である

まず、言い方は悪いですが、高齢者というのは、現代人がやりたがらないような仕事に、率先して、従事する傾向がある訳です。

かつては、児童労働奴隷制度が合法であったが故、"誰もやりたがらない仕事"というのは、そういった身分の低い人達が、やってくれていた訳です。

そして、現代に至っても、過去の時代に比べれば、労働環境は改善されているとは言え、農業等を例に取っても、現実問題として、"日本の高齢者以外に、働き手は存在しない"と言えるような職業は山程存在すると言えるでしょう。


また、仮に、今後、出生率が増えた場合であっても、全ての子供は、教育を受ける事に専念し、グローバル化が進み、外国人労働者にとっては、日本以外にも、魅力的な国が山程存在するため、日本の高齢者が居なければ、社会が回らないという状況には、変わりがないと思っております。


更に、高齢者の労働力という観点のみならず、一般的に、高齢者というのは、知恵資産を、若年層に比べて持ってります。

そして、企業経営者等も、大半が高齢者であり、そういった、持ち得る資源を活用し、社会貢献をしてくださっている高齢者の方々の存在無くしても、日本の社会運営は行き詰まってしまうと思っております。

現に、アフリカ諸国は、出生率が高く、若者の人口が多くとも、経済力で言えば、先進国に遠く及んでいない事からも、その事を証明していると言えるでしょう。


8.移民に頼れば、必ず日本は滅びる!!

しかし、だからと言って、"高齢者の人口が増えるのは仕方がない"と割り切り、日本に大量の移民を入れるようであれば、確実に、日本は滅びると言っても、過言ではないと思います。

今や、アメリカ欧州の現状を見ても、移民を入れる事によって、多少経済は良くなったものの、社会情勢が不安定になっているという事態が、共通して起こっている訳です。

そして、ハッキリ言って、殆どの日本人は、"日本は、日本人の物である"と考えており、"日本に外国人が増えても良い"と考える人は、殆ど存在しないと言えるでしょう。


また、現在の日本においては、"2050年にはおよそ4人に1人が75歳以上になる"と、達観視しているような意見がちらほらと見受けられますが、実際にそうなった場合は、財政や社会保障制度は間違いなく破綻するでしょうし、"基本的には、日本国内に、高齢者しかいない"という状況になった場合、確実に、外敵による侵略を受け、日本が滅びる事も間違いありません


ですから、日本人のための政治を望むのであるならば、外国人の流入に頼った手法ではなく、一部の高齢者を切り捨てる結果となってでも、社会保険費を減らし、"純粋な日本人の子供を増やす"政治こそが、日本人の期待に応えるために必要であると言える訳です。


結論.

そして、私は、日本人の出生率の低下に歯止めを掛けるため、以下のような社会保障制度改革案を掲げております。

少子化の原因は、若者に対する高過ぎる社会保険料の課税であり、それを解消しない事には、景気を良くする事も到底出来ない事は間違いないでしょう。


ですから、読者の皆様方も含め、日本国民の皆様方には、高齢者に甘い政治を続け、"日本人の出生率を上げる事は無理だ"と諦め、大量の外国人を流入させる事を画策する自民党のような政党ではなく、日本人の本意に沿った政治を行える政党こそを、支持する対象にしていただきたいと考えております。


参考文献.

・人口革命 アフリカ化する人類

・人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書)


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