【Vol.6】鏡よ鏡
こんにちは。
ブレークスルーアカデミーの大西です。
今回は、地場工務店にブランディングが必要な理由について。
過去に弊社がホームページリニューアルの依頼を受けた際の、工務店さんとのやりとりを再現してお伝えします。
■ケース1 【隣の芝生は…】なA工務店さん
「A工務店さんこんにちは。どんなホームページをご希望ですか?」
「この工務店(ライバル他社)みたいな感じがいいね」
「おしゃれな家にぴったりなデザインのホームページですね」
「そうなんだよ。ウチの社員もこんなおしゃれなやつがいいって」
「なるほど。じゃあデザインはここを参考にするとして、御社が一番訴えたいことはなんですか?」
「価格の割にお得な家づくりかな」
「御社が建てている家の写真を見せてもらっていいですか?」
「どうぞ」
「…………(全然おしゃれじゃない…)
参考元の工務店の家とは雰囲気が違うので、ホームページのデザインを真似すると違和感がありそうですね…」
「え?」
「あ、いや…。このライバル工務店さんは社長もスタッフも若いし、服装も白いシャツにチノパンで清潔感がありますね」
「そうなんだよ」
「でも、御社はめっちゃ作業着で『THE工務店』って感じですよね…」
「ずっとこれだからね」
「家づくりも服装もこのライバル工務店を真似して変えますか?」
「いやそこまではしたくないね」
「そうですか…」
■ケース2 【堂々巡り】なB工務店さん
「こんにちはB工務店さん。デザインの方向性を考えたいので、ホームページを見てもらいたい客層を教えてください」
「家を建てたい人全般だね」
「なるほど。でもそれだと他の工務店と一緒になっちゃいますね」
「じゃあ、20~30代の子育て世代で」
「それでも他の大多数の工務店と一緒になっちゃいますね」
「え?じゃあ、この地域に住みたい人」
「ハウスメーカーもパワービルダーもこの地域で家を建てますよね」
「……じゃあウチの家を気に入ってくれる人」
「いいですね。いったいどんな方が気に入ってくれるんですか?」
「だから、20~30代の子育て世代でこの地域に住みたい人だって」
「…………」
■ケース3 【謙虚で真面目】なC工務店さん
「ホームページで伝えたい一番のこだわりを教えてください」
「うーん、家も普通だし特にないんだよね」
「でも家づくりにはこだわってらっしゃるんですよね」
「どうかな。どこの工務店でも同じだよ」
「他社さんを取材した時は、御社ほどの熱量じゃなかったですよ」
「いや、うちよりもこだわっている会社はいっぱいあるから」
「でも気密性には力を入れてるんですよね?」
「うちより良い数値の会社もいっぱいあるから」
「…………」
■ケース4 【言ってるだけ】なD工務店さん
「御社のウリを教えてください」
「地域密着だね」
「歴史が長いですもんね。地域密着によってお客様にどんなメリットがありますか?」
「なにかあったらすぐに駆けつけられるね」
「いいですね。そういう体制を整えている訳ですね」
「そう」
「ちなみにどんな体制ですか?」
「特に無いけど、すぐに駆けつける」
「すぐってどれぐらいですか?」
「その時によるね」
「…専用メンテ部隊とか専用電話とか専用SNSとかがあるんですか?」
「無いよ」
「じゃあ、オーナー様向けのイベントとかメンテ教室とかは?」
「やってないね」
「地域を盛り上げるイベントなどは?」
「そういうの苦手なんだよね」
「…………」
何を映す?
誇張でもなんでも無く、ホームページのリニューアルをする時は大体上記のような流れになります。
皆さんがホームページ制作会社なら、それぞれどんな内容でどんなデザインのホームページを提案しますか?
私が要領の良い人間なら
「分かりました!他社を真似してササッと作っちゃいましょう!」
となるのですが、
が他社の《猿真似》をしてホームページを作ると上手く行かないので、絶対にやりません。
その理由は
だから。
《鏡(=ホームページ)に映す自社の姿》が分かっていない工務店さんは、【鏡に他人の姿を映している】のと同じことなんです。
じゃあ、上記のような工務店さんには鏡に映せるような魅力がないのか?
もちろんそんな事はありません。
どんな工務店さんにも
がいます。
ということは、その会社にしか無い《独自の魅力》が必ずあるんです。
その独自の魅力とはいったい何なのか?
どうやって見つけるのか?
次回はそんな【ブランド】の見つけ方について踏み込んでいきます。
今回はここまで。
お読みいただいてありがとうございました。
★今日のまとめ
鏡は真実しか映さない
by白雪姫🍎
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