【Vol.26】ドーナツ型工務店になっていないか?
「最近ホームページからの資料請求がほとんどない」
「受注棟数が増えない」
「うちの魅力が伝わっていないお客さんが多い」
などの理由で、工務店さんのホームページリニューアルのご相談をいただいた時は、当然《現在の》ホームページをじっくり拝見する訳ですが、ほとんどの場合
「この制作会社さんのデザインセンスめっちゃええなぁ」
「写真もキレイに撮れてるな~」
「文章のセンスも抜群やなぁ」
と感心することばかり。
こんな素晴らしいホームページなのに、なぜ工務店さんは「集客できない」「受注に繋がらない」という不満を持つのか。
今回はそんなお話です。
■良いホームページなのに集客・受注に繋がらない工務店さんの特徴
ホームページで集客・受注が伸びない工務店さんには共通の特徴があります。
などなどなどなど・・・。
御社は大丈夫でしょうか?
このように、御社がホームページ上で【言ってること】と、実際に【やってること】の間に【矛盾】があると、ホームページを見て「ああ素敵な工務店ね」「いいことを言っている工務店ね」と思ってもらっても受注につながりません。
仮に受注できたとしても、御社と価値観を共有できていないお客さんばかりが集まってしまいます。
ホームページの役割は、御社の【本来の姿】を映し出すこと。
つまり、【会社の本来の姿に魅力が無いと】ホームページを作り替えても効果は一時的なもの…ということになります。
これはホームページに限った話ではありません。
情報誌やブログ、SNS、パンフレットといった販促ツールはもちろん、実際に建てている家、そのための工法、社員教育、お茶の出し方、電話の取り方、職人教育などなど、御社が【やっていること】全てにあてはまるから怖いのです。
■ホームページなどは《入口》にすぎない
御社が【やっている】すべてのことを集客・受注に結びつけるために何をするべきか。
答えはひとつ。
【中心】を作ることです。
ホームページやSNS、電話応対などは、御社の姿を分かりやすく伝えるための《入口》にすぎません。家を建てるお客さんは、自分が関心のある《入口》を通じて、御社の存在を知ることになります。
ところが《入口》の先に何もない状態…、もしくは《入口》の先がバラバラだった場合、せっかく関心を持ってくれたお客さんに伝えるべき【御社の本当の姿が空っぽ】ということになります。
だからホームページや現場見学会などの入口を通じて集客ができたとしても、実際に顔を合わせた時に【本気度の薄さ】や【矛盾】に気づかれて受注につながらない。
もしくは《入口だけ見て勘違いしたお客さん》ばかり集まってしまい、打ち合わせ中や引き渡し後にクレームの嵐になるという現象が起こってしまうのです。
こんな《中身が空洞》の工務店さんのことを【ドーナツ型工務店】と呼んでいます。
大手に比べ商品力や営業力の弱い地場工務店さんがやらないといけないことは、これらの入口だけで勝負するのではなく、《出口》を作ってドーナツの空洞を埋めることなんです。
■ドーナツの出口に入るもの
では、このドーナツの出口(空洞部分)に何を入れればいいのでしょうか?
それが弊社が繰り返しお伝えしている【理念・使命】なんです。
言い換えると、それぞれの入口を「何を伝えるために」用意しているのか?という問いについての答えになります。
ホームページやSNS(入口)は「何を伝えるために」用意したのか?
情報誌(入口)は「何を伝えるために」用意したのか?
建てている家(入口)は「何を伝えるために」採用しているのか?
その制服(入口)は「何を伝えるために」選んだのか?
電話応対(入口)は「何を伝えるために」やっているのか?
これらの問いに対して、すべて【同じ答えを返せるかどうか?】
そして【その答えを社長ならびに社員さんが本気で実現しようとしているのか?】
これが【理念・使命】の正体であり、御社の【本当の価値(コアバリュー)】ということになります。
お客さんがどの入口から入って来たとしても、最終的にお客さんにたどり着いてもらう出口は【御社の本当の価値】でなければなりません。その【御社の本当の価値】の根っこになるのが【理念や使命】です。
入口のひとつにすぎないホームページを何度作り替えても、SNSをこまめに更新しても、中身が空っぽのままでは小手先が変化するだけのこと。
残念ながら、そこに気づいていない【ドーナツ型工務店】があまりに多いのが今の建築業界の現状でもあります。
この「理念・使命」を作るためには、
という5つのステップを経る必要があります。
次回からこの5つのステップについて解説していきます。
★今週のまとめ
地場工務店さんが受注を伸ばすには、《入口》よりも《出口》が大事!