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あの曲

学生時代のこと。

ちょうど二十数年前のこの時期に、とあるアルバイトを始めた。

初めてのアルバイトの日。

無事に一日が終わりそう。

もう少し…。

最後の一仕事。

閉店準備にとりかかる。

店内に流れているBGMは有線。

閉店10分前になりBGMは「あの曲」に切り替わっていた。

多分ではあるが、日本人ならどこかで聴いたことあるあの曲だ。

何かのお店で閉店間際にBGMとして流れてたりする曲…

「蛍の光」


「蛍の光~ 窓の雪~ ふみよむ月日~ 重ねつつ~…」

小学生の頃に音楽の授業で習いましたよね。

知っている、知らないレベルではなくある意味「国民的唱歌」ぐらいに知名度の高い曲ですね。

聴いていると不思議と閉店間際のお店を想像してしまいますね。

「早くしなきゃ!!」

って気になりますね。

まあ、そんな意味合いの曲ではないと思うが、雰囲気が閉店前の感じにちょうど良いんでしょうね。

いや、全くのイメージで書いてるから分かりませんよ。

今でも閉店BGM で使っているお店とかあるんでしょうね。

さあ、どうなんでしょう。

最近閉店間際のお店に立ち寄ることがあまりないので分かりませんが。

個人的な思い出として「蛍の光」は冬を想起するんですよね。

「蛍の光」

古くはスコットランドの民謡「オールド・ラング・サイン」を編曲し、尋常小学校の唱歌としたものが「蛍の光」になったそうだ。

1881(明治14)年には唱歌集として採用された。

2006(平成16)年には文化庁と日本PTA全国協議会が「日本の歌百選」にも選定されている。

ちなみに原曲の「オールド・ラング・サイン」はヨーロッパ中に広まり、やがて海を越えてアメリカへと広まっていったという歴史を持っているんですって。

世界的に見ても、日本の歴史的に見ても関連深い楽曲なんですね。

では「蛍の光」がなぜ閉店間際のお店などに使われたりしているのか…。

有線で流れる蛍の光。

調べてみるとあれは「オールド・ラング・サイン」を三拍子に編曲した「別れのワルツ」であることが多いそうだ。

1940年に米国で制作された映画「哀愁」。

この映画で別れのワルツは初出した。

劇中のとあるシーンで、レストラン閉店前の最終伴奏曲として「別れのワルツ」が流れていたことが、後に閉店時の曲として定着したと言われている。

日本でこの映画が公開されたのは1949年。

劇中で使用されていた「別れのワルツ」を、コロンビア・レコードが作曲家の古関裕而氏に採譜と編曲を依頼し、「別れのワルツ」というタイトルで日本でレコード発表した。

いわば日本版「別れのワルツ」と言えるのかな。

そして日本ではクリスマス・レコードの定番として大ヒットを記録したそうだ。

まさしくこの時期の曲ともいえるわけなんですね~。

っということは閉店前のお店でかかっているあの曲は、厳密に言うと「蛍の光」ではなく、「別れのワルツ」になるのかな?

どうなんでしょうね~。

まあそれはさておき、原曲である「オールド・ラング・サイン」。(またはオールド・ラング・ザイン)

スコットランドの民謡と前述したが、古くからスコットランドに伝わっているそうで、特に年始や披露宴、誕生日などで歌われているそうだ。

おめでたい席などで歌われているということなんでしょうね。

歌詞はスコットランドの詩人、ロバート・バーンズが書き記した。

意味合いとして旧友と再会し、思い出話に華を咲かせ酒を酌み交わす…っといったニュアンスだそうだ。

日本では「オールド・ラング・サイン」は「久しき昔」などと訳すそうなので、何となく楽曲がもつ雰囲気が分かりますね。

店内で流れている閉店間際の寂しさは、原曲だと久しき再会を想起させるもの…。

いや、ニュアンスが違うんですね~。

曲の持つメロディや雰囲気が紆余曲折を経て、さまざまなバージョンにアレンジされていったということですね。

なるほど。

そしてここ日本では「別れのワルツ」はクリスマス・ソングとしてヒットしたという歴史をもつ…。

クリスマス・ソングともいえるわけだ。

B.B.キング。

ブルースの王者。

B.B.が当時76歳で発表した作品に「クリスマス・セレブレイション・オブ・ホープ」という作品がある。

タイトルからも分かるようにクリスマス・ソング集なわけですね。

アルバム収録曲から「ロンサム・クリスマス」を。

実にB.B.らしくゴージャスに、人の温もりを感じるような楽曲ですね。

クリスマスに対してのポジティブなものを感じますね。

アルバムからは他にもクリスマスにちなんだブルースなどが収録されているわけだが、実は「あの曲」もB.B.キングバージョンとして収録されているんですよ。

「オールド・ラング・サイン」

ええ。

インストで華やかにアレンジされて、いかにもクリスマスな雰囲気で演奏されているんですね。

いや、実にゴージャスでB.B.の愛のようなものを感じるというか。

良いですね~。

「オールド・ラング・サイン」

世界に波及し、あらゆるバージョンで演奏され、多面に表情を持つ楽曲。

まもなくクリスマスが訪れる。

まあ、色々とあるがここは一つB.B.キングバージョンで気持ちをあげて賑々しくいきましょうよ(^^)/

実際に楽しみにしている人もいるでしょうし。

そうじゃない人も、そうである人も…

ってなわけで自分からのクリスマス・ソングとして「オールド・ラング・サイン」をこの季節のプレイリストに。

いかがでしょう。





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