1993年のオーストリア・モーツァルト №68〈ウィーン №20〉
1993年7月、転職のはざまに2週間の自由(失業)期間ができて、これはチャンス。リュックを背負ったエコノミーな個人旅行で、憧れのオーストリアへ行きました。
今年はちょうど30周年、当時はスマホはもちろんなく、携帯電話すら一般にはまだ普及していなかった時代。世の中随分変わりましたね。
旅行中の日記がこの『旅日記』の元ネタです。写真も交えて旅のあれこれを思い返しながらつづっていきます。そんな、よしなしごとにお付き合いいただければ幸いです。
ウィーン♪ №20(ザッハー・トルテを味わう)
1993(平成5)年7月21日(水)午後
343段。自分にご苦労さん。今度はカテドラルの入り口から入った。高い天井、大きなオルガン、華麗な装飾のおびただしい数。(※1)
圧倒されそうで声もなく、ただただステンドグラスやオルガンなどを写した。モーツァルトはここでコンスタンツェと結婚式を挙げたのだ。(※2)
***
このあたりの小道を行くとシュテファン寺院の尖塔が、建物の上に俊然とそびえているのがしばしば目につく。(※3)
ホテル・ザッハーの前に来た。ウィーンに来たからにはここのザッハー・トルテを食べない事には終わらない気がする。ということで先人に倣ってテラス席に陣取った僕は紅茶といっしょに注文した。(※4)
運ばれてきたのをみると、チョコレートケーキの横に生クリームが添えてあった。ケーキを口に運ぶと思ったよりも甘い。
甘くて閉口しそうになる処を、生クリームで中和した。クリームは淡白な印象。ほとんど味付けされていないようで、トルテの甘さを適度に抑えて、そのおいしさをひきだしていた。(※5)
――つづく――
※1 私の計算では343段、多少はカウントミスがあたかもしれませんが。
※2 この圧倒的な景色を目にすればただ、こうべを垂れるのみ。というものです。
※3 前回の記事「ウィーン№19」に先走って写真を載せましたね。あんな感じで、寺院の周辺どこにいてもぐるっと見回すと尖塔が目にはいる、そんな感じでした。
※4 当時からザッハー・トルテは、日本でもデパートなどで入手できていましたかね、記憶が定かではありませんが……。
※5 正式な食べ方は、ケーキのひと切れに生クリームを適量載せて口に運ぶのでしょうが、このときの僕はケーキとクリームを交互に口に入れていました。
※6 分離派については以下の動画が参考になります。
※標題画像はウィーンの周回道路、リンクを走る路面電車です。
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