横断歩道のカッコいいおじいちゃん
小学生の男の子がしゃくりあげながら
自転車にまたがって信号が変わるのを待ってた。
何がそんなに辛いのか、
本当に絵に描いたような泣きべそをかいている。
すると、散歩していたおじいさんが
その少年の肩を叩いた。
「どうした、大丈夫かい?」、と。
男の子は少し驚いたように見えたけど、すぐに
「遅れちゃいけないのに、間に合わないんです」
と泣きじゃくりながら伝えた。
するとおじいちゃんは相ずちを打って、
でも次の言葉に迷ったのか少しの間が生まれた。
何て声かけるのかな。
私は信号を待ちながらそれをただただ見ていた。
すると
「それは大変やな。でもちゃんと気をつけて行くんだよ。」
そう言って今度はゆっくり肩をぽんぽんと2回叩いた。
少年は少し落ち着いたみたいで、その言葉をしっかり聞いてから大きくうなずいた。
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私はただいつもの買い物に行く道の途中だったけれど
朝からこの光景を見ることが出来て良かったな。
と同時に私は声かけられなかったな、とちょっと落ち込んだ。
このおじいちゃんみたいに、
助けが必要な人にすっと手を差し伸ばせるようになりたい。
ありふれているけど確かな目標をもらった土曜の朝でした。
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