欲望の宛先の考え方 at キャリア
「自分の本当にやりたいことがわからない」
多くの学生が特に就活において、ぶち当たる問題であり、自分自身この問題に直面して頭を悩ませている学生の一人である。
この本当に自分がやりたいことはどうすれば見つかるのか。世の中の人はどのように見つけているのか。自分の考えを記したい。
以降、「自分が本当にやりたいこと」を「欲望の宛先」という言葉で表現する。
欲望の宛先を見つける理由
そもそもなぜ欲望の宛先を見つける必要があるのか。
自分としては一度きりの人生、やりたいことをやって生きるのが豊かな人生と言えるだろうし、その方が人間的にも豊かな人であると言えると思う。
今回はキャリアとも紐づけたいので、やりたいことを生産的な行動に限定する。理由は、消費的な行動は仕事にならないが、価値を生む生産的な行動は現代において往々にして仕事にすることができるからだ。
例えば、Youtubeを観ることが大好きだとしても観ているだけだと、すでに誰かによって生み出された価値を享受するだけで、価値を生み出すことができないが、Youtubeが好きでYoutubeをより良い体験にしたく動画プラットフォームの開発に携わりたいであれば、生産的な行動ということができ、欲望の宛先である。
やりたいことと社会からの要求が交わる領域において、キャリアを追求すると思うが、基本的にやりたいことでかつそれが生産的であれば、現代においては大概それが仕事になるので、やりたいことを見つけることが重要である。
欲望の宛先の見つけ方
自分が考える欲望の宛先見つけ方は、自分が仮説として考える欲望の宛先に対してある程度時間をかけて追求してみて、仮説検証を繰り返すことだと思う。
つまり、欲望の宛先が何かを頭の中でうんうん考えたり、色々なことに手を出してそこから選ぶだけだと本当にやりたいことは見つからないと思う。
欲望の宛先に該当するものは、「努力をしないでもずっとやっていられるものである」であるというのは正しいが、最初は特に努力をしないとその領域の深いところに触れられないと思う。
自分はソフトウェアエンジニアだが、最初のPythonの文法を覚えている段階は全く面白いとは思えなかった。ただ、自分の手でWebアプリを作れるようになってくると楽しいと思えるようになってきた。
これを裏付けるのが、多くの学生が「やりたいことが見つからない」と嘆いていながら、それなりの数の社会人が「やりたいことを見つけた」と言って自分なりのキャリアを歩んでいる。
つまり、社会人は様々なことに仕事という形で挑戦しており、それはつまり時間をかけて様々な分野を極めていることと同値である。
欲望の宛先をいかに早く見つけるか
欲望の宛先の見つけ方はわかったが、人生の時間は無限にあるわけではなく、かつ早く見つけることでその欲望の満足度を最大化でき、同時に人生の豊かさも最大化できるので、いかに早く気づけるかも重要である。
これに対する自分の明確な回答はないが、自分が思う欲望の宛先を早く見つける方法は
良い仮説を作るために、普段から色々なことに手を出したり体験したりする
仮説を決めたら、最大量の労働量をそれに投下する
1と2はやや相反するものであるので、両立させるのは難しいが、例えば、毎日必ず一つは新しいことをするなどが考えられる。自分が普段買わないような服を買ってみる、フェイスパックをしてみる、夜飯を抜いてみるなど。自分のマインドマップを広げ、選択肢を増やすことがこの目的である。ただこれにはそこまで時間をかける必要がなく、何かのきっかけになったら良いくら胃のものだ。
だからこそ2が特に重要なのだ。中途半端に他のことに手を出したりしても何も得られないし、結局それが欲望の宛先であるかの検証としても弱いものとなってしまう。
学生は授業・研究など、その身分であるがゆえにやらないといけないことが多くあり、社会人よりも2を行うのが難しいが、休学なども選択肢として当たり前になってきた今の時代、何か1つのことに本気で打ち込んでみるのもアリな気がする。
おわりに
学生である自分は、欲望の宛先を見つけられずに、日々悩んでいるが、とりあえず良さげな仮説を立て、それを極めるということを繰り返してみようと思う。
まずは、学生時代にしかできない「研究」が欲望の宛先に該当するのかを検証してみたいと思う。
数年後に自分の欲望の宛先が見つかっていることを願って。