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あびあと#01 「自分たちの時間を自分たちで考える」

「あびあと」では、あびら教育プランのスタッフが日々、安平町の子どもたちやまちの方々と活動する中で、考えていることや感じていることをありのままお伝えします。

「あびあと」紹介の初回記事はこちら。


こんにちは。本編初回の担当は、さっちです。
あびらぼで行っているクラス作りについてお話してみようと思います。

今年度、あびらぼでは新しいチャレンジをしています。
生徒のみんなとあびらぼの時間をどんな時間にしたいのか、どんな風に過ごしたいのか一緒に考えるところから授業を開始しました。

あびらぼとは?

 コンセプトは「なんでもない日常におもしろフィルターを」。
身近だけど、掘り下げたことはないような様々なテーマを一緒に面白がるプログラムを小学5年生から中学3年生に提供しています。この時間を通して、好奇心が広がっていくことを目指しています。

 今までのあびらぼは、スタッフが準備してきたプログラムをみんなに楽しんでもらう、スタッフが”良いクラス状態”を描き、それを目指してきました。それでも十分、あびらぼ生には楽しんでもらうことはできていたし、ある程度満足もしてもらえていました。
 でも、”より良い”はまだまだ目指せそう。そして、安平町はCFCIのまち。あびらぼ生自身が、あびらぼを主体的に作る余白はあるはずだと考えました。


あびらぼの新しいチャレンジ

 今年度の授業初回で、「あびらぼをどんな時間にしたい?みんなが楽しいと思う時間を考えよう」を実施しました。
 この「みんな」にはあびらぼ生だけでなく、スタッフも含まれています。「みんな」が自分の時間としてあびらぼに向き合うことができたら、そこにいる仲間を大事にできたら、”より良い”あびらぼになるはず。ということで、みんなで「いいな、心地良いな」と思う状態、「ちょっと嫌かも」と思う状態、それぞれをなるべく具体的に想像しながら、考えることから始めました。最初は、「楽しく」「みんな笑顔で」など漠然としたものが多かったのですが、「ふざけると楽しいって何が違うの?」「笑顔は大事だけど嘘の笑顔はよくない」など、次第にみんなから湧き出てくる疑問が深くなっていきました。なんとなく共通で抱いていた感情(楽しく/うるさいのはいや)に対して「なんで?」が生まれるような対話になり、想像している状態が具体化され、たくさんの「これはいい!」「これはやめよう」が出てきました。


「ことば」作り

 たくさん出てきた場面、「どれも大事!!」なのですが、全てを記憶して毎回参加できるかというと、それにはあまりにも多すぎてしまう。どうしたらこの大事にしたいことを覚えていられるか、思い出すことができるか。そこで「ことば」を作って、「どれも大事!!」という想いを込めることにしました。
 条件は、①みんなが「納得」していること②覚えられる「ことば」にすること③GOODな場面を思い出すことができる「ことば」にすること。オリジナル四字熟語にしてみたり、フレーズを組み合わせてみたり、みんなで口に出しながら語呂の良さも大事に決めていきました。


小学部①「笑明皆協」
小学部②「人との壁を飛び越えて、世界のみかたを変えていく」
中学部「知応探8」

ちゃんとみんなで振り返る

 毎回「ことば」を見たり、言ったりしているもののちゃんと「これ大事!!」を実践できているか、一度立ち止まって振り返ることも大切。作ったことで満足せずに、定期的に「ことば」を起点に振り返り回を実施しています。どんなところを意識してみたか、仲間のGOODな動きはどんなだったか、今度は何を意識したらよりよくなりそうかを考えてみました。仲間のGOODな動きに関しては、「周りの人がわかりやすく教えてくれた」「話し合いを前で進めてくれた」など、何かみんなにとっていいことをしてくれたという話だけではなく、自分も含めて「やってみたいことをみんな言えた」という発言もありました。
 ポジティブな振り返りはもちろん、「ここが足りなかったかも」という話も。一つの「ことば」に大事にしたいことを詰め込んでいる分、短期間で全てを心がけるのは難しい。でもこの「ことば」は1年をかけてじっくりと温めていきたいもの。今この期間にできなくても良い。できたこと、よかったところを踏まえて、次にみんなで頑張ってみたいことを決めれば良いじゃないか!という気持ちで向き合っています。

おわりに

 まだまだ試行錯誤中ですが、子どもたちと”より良い”クラスを目指してコツコツを進めていきたいと思います。
次回の「あびあと」は遊びのお話をしたいと思っています!お楽しみに!

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