スクウェア・エニックス 純流動資産
巣ごもり時代がもうどこへ行ったのかというくらい、
街中は人で溢れかえっていますね。
巣ごもり時代に私がお世話になったのが、ファイナルファンタジー7です。
プレステ4とセットになっていたのを買ったのですが、
よく考えたらソニーとスクエニのコラボ作品だったのですね!
今日は(株)スクウェア・エニックスHD(2022/12月)です。
サクサク見ていきましょう!
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資産合計は+189億円で、
流動が+236億円
固定が Δ58億円
となっております。
固定資産でガンプラ製造工場を作っているバンダイナムコとはやはり全然違う動きとなりますね!
(株)バンダイナムコ ガンプラ!!|北村 悠 (note.com)
スクウェア・エニックスの特徴としては、コンテンツ制作勘定というものがあります。
ちょっとググってみましたが、やっぱり業界では有名な会計処理みたいですね。
リアルマネートレードを収益化? スクエニがブロックチェーンゲームの本命といわれるワケ:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(6/9 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン
私の推測で解説しますと、
コンテンツ制作勘定ってのは、
文字通りコンテンツにかける投資なわけですが。
その投資にかかった各経費を、販管費などにするのではなく資産計上するのは、
コンテンツというものを【資産】として解釈していることの現れだからです。
(工事なんかやってる会社さんだと未成工事支出金ってのが流動資産にありますよね。あれと類似しているかと思います。)
【資産】とは、将来お金を産むものですと以前どこかで解説しました。
(一方、本社ビルはお金を産まないけど資産なのか!?負債だろ!というような議論もあります)
つまり、コンテンツというのは将来お金を産む大切な資産であると認識しているのですね。
しかし、面白いのが固定資産ではなく、流動資産にある点です。
私だったら無形固定資産と解釈したくなります。
が、スクウェア・エニックスは流動であると解釈しています。
ここに意味がありそうです。
流動ということは?
一年以内に売り切るものってことです。
ってことは、
資産として認識したけど、一年以内には放出するよってことなのか?
それとも一年は超えるけど、営業性のものだから流動だよってことなのか?
報告書には解説があるのかなあ
という感じで、次、負債へ進めます!
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ほい!
負債はΔ110億円
うち、
流動はΔ87億円
固定はΔ23億円
あまり大きく変化はないようです。
ちなみにここでバフェットさんの話をしますが、
彼はめちゃくちゃ勉強家であることは有名な話です。
500ページ/日、文字を読まないと絶対寝ないとか。
彼の投資基準の一つに、流動比率があります。
製造業だと200%超えてないとダメらしいです。
また、純流動資産(流動資産-流動負債)>固定負債であること
も述べています。
スクウェア・エニックスでいうと、
流動資産346,111百万円-負債合計85,442=純流動資産260,669千円
が、
固定負債10,359百万円
を超えていないので余裕ですね!
流動と固定のバランスというのはすごく大事だということです。
いつも流動比率の時に短期支払能力という言い方をしますが、
短期でお金が払えなくなるって結構ピンチですもんね。
また、固定負債で調達するお金が流動資産の現預金に行くわけですから、
純流動資産は固定負債分くらいは超えておいてよね!ってことなんでしょうね。
投資家とは言え、意外と銀行員と見方は近しいです。
さて、最後に純資産。
+300億円ですね!
自己資本比率は 74.7% ⇒ 78.7%
任天堂と同等くらいですね!
ゲーム業界はヒットを外すと結構ダメージが大きいみたいなので、
常に自己資本比率を蓄え、新しいモノを作ることとのバランスを取りながら経営しているようなイメージがあります。
ファイナルファンタジーのような名作をもっていても、
今回は不作だとか言われちゃうわけですから、決して楽ではなさそうですね!
さて、明日は報告書を見ていきます。
ファイナルファンタジーやドラクエが集積する企業のセグメントはどんな感じか???
楽しみです♬