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日本はミサイルではなく車椅子に予算を

なぜ、自己負担率0パーセントの人が福祉用具を支給されたとき、負担額が生じるのか? (2023年1月から)

調べた結果を整理して、説明しよう。

たとえば僕の電動車椅子は476618円で業者が見積書を書き、市が476618円支給して業者に払う約束の支給券を僕あてに発行し、僕がその支給券にサインして業者に渡すことで、2022年12月のうちに僕の手に入った。

このとき支給される限度ともなる基準額はいくらなのか?

市の回答は476618円である。

はあ? なんで1円の単位までぴったりなの?って普通は思うよね。

このとき、業者はどのようにして見積書を作ったか。がミソである。

日本義肢協会が発行している冊子に基づいて、車椅子の各部品の支給のための基準額(厚生労働省が定めた基準額そのまま。厚生労働省がそれだけ支給すると言っている額)を足していくと、合計額476618円になったのである。

川村義肢(会社)はそれをそのまま見積額とし、市はそれをそのまま払う約束の支給券を発行した。

市も日本義肢協会発行の冊子を持っている。川村義肢が計算しようと、市役所が計算しようと、この車椅子の各部品の基準額の合計額は476618円である。

だからそれがそのまま支給されるのである。

約7年前、旧の電動車椅子を僕が入手したとき、それは43万ちょっとの見積書に基づき、43万ちょっと(ちょうど)支給されて、僕は負担0円で入手した。

それから各部品は少しずつ値上がりした。が、日本義肢協会の冊子に書かれた(厚生労働省が定めた算定基準そのままの)各部品のために支給される基準額は常に値上がり分と同じだけスライドして上がってきた。だから、どこをどう修理したときも、一度も実際の部品価格が、支給される基準額を上回ったことはない。

いつもぴったりだった。厚生労働省による基準額どおりの値で取引されてきたのである。

これは鶏か卵かではなく、明らかに物の値段が先だと考えられる。つまり、ヤマハなどのメーカーが電動車椅子の部品の値段を値上げしたら、その分だけ、厚生労働省の算定基準は寄り添って上がってきた。そのため、いつも言い値と買い値が同じ。ものの値段=支給額なので、自己負担額は0円だったのである。

ところが、今回、川村義肢から聞いた説明では(この説明がやはり一番実態に即した言い方だった)、1月からヤマハの車椅子の各部品は値上がりする。当然、合計額も値上がりする。約51万円ぐらいになるようだ。

ところが、厚生労働省はそれに伴って算定基準を改訂することをしない。同じ車椅子の場合、厚生労働省が支給する基準額は、476618円のままだというのである。基準額を値上がりに沿ってあげろよ!でないと、自己負担率0パーセントが嘘になるではないか。という話である。

だけど、厚生労働省が基準額の据え置きを決めたのである。そのため、1月に同じ電動車椅子を入手したい人は、支給券の476618円に自分で4万ほどの負担額を足して、51万なにがしの値段で入手することになる。

今までは値上がりしたら、値上がり分だけ、厚生労働省の基準額が上がって寄り添ってきたのだが、今後は今のところ、上げる予定がないというのである。

部品の値上がりはコロナや戦争、円安、消費税による圧迫などの世界経済のあおりである。ヤマハにも小売り会社にも限界まで努力してほしいところだが、それでも他の物資同様値上がりは一定生じるのは、致し方ないのかな?と思う。だが、それが福祉用具であるからこそ、その値上がりに対しては、基準額をスライドして、国がメーカーや業者に払うしかないではないか。

そういうことのために消費税を上げてきたのではなかったのか。

そこでふたつの道筋で解決を探る。

ひとつは国政レベルでこれを問題にし、厚生労働省に速やかに値上げ分と並行して基準額を上げるよう要請することである。これはれいわ新選組に政治課題として要請することにしよう。ふな後さんの車椅子も、木村さんの車椅子も値上がりするのだから。(彼らは所得が多いため、もともと自己負担額があり、次回から元の自己負担f額+値上がり分の負担となる。)

もうひとつは、国政がすぐに動かない場合、地方公共団体レベルで、福祉予算を増額し、市政の中で優先的に福祉用具の値上がりを補填するよう要請することである。厚生労働省が基準額を上げなかった分を市で補填せよと要請する。
これは市内の障碍者団体と連帯し、協力してくれそうな市会議員へ法案提出を要請する運動を作っていくしかないのではないかと今のところ、考えている。

それにしても無用なポンコツ武器を買っている場合ではない。いったい、政府は何を考えているのか。

追記

このことをわかるように書いている文書は、日本中に今のところ、この記事しかないと思う。厚生労働省も、日本義肢協会も、地方自治体も、マスコミも、普通の人がわかるように書いて発表していないと思う。

これは、日本政府は、今後あらゆる物資が値上がりし、国民生活が圧迫されようと、たとえ障碍者や被介護者であっても知らないよと宣言していることを表している。国民全体にとっての危機である。

もっとちゃんと書いてる文書があれば、教えて下さい。なければ、まず、これをシェアしてください。

日本政府は、言い値と買い値を一致させるのは、ミサイルではなく、福祉用具にしてください!という話をしています。

僕は車椅子ユーザーなので値上げ困りますという話に収まるものではないですよ。てか、僕自身はとりま、12月に新車をゲットしました。

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長澤靖浩
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