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円山応挙から近代京都画壇へ 2019年8月29日

#円山応挙から近代京都画壇へ #円山応挙 #大乗寺
#東京藝術大学大学美術館 #2019年8月29日

円山応挙の画って見たことあるようで余りない。かつて素晴らしい画を見たことあるんだけど作品名が分からない。今回の展覧会でも出展は無かった(少なくとも前期は)。

画の世界でも「〇〇派」という言葉が沢山使われているけど、私にとってはどうでもいい話で、自分の好きな画家・作品を見つけることができればそれでよし、です。だから円山・四条派という解説にもピンときません。

8月下旬、中途半端な天気が続く中、比較的良い天気だった29日にサッと出かけました。

(比較的)気に入った作品をいくつか。

#少年行図#山本守礼  江戸時代後期 兵庫・大乗寺
七言絶句(李白)の意味は兎も角、酒場を目指す若者二人が馬に乗って山道をそぞろ歩く姿です。単純明快に捉えて良いのか分かりませんが、若者の人生の一場面を切り取った虚飾の無い画に見えます。歳を重ねた人にとっては(自分の)若い頃を一瞬思い出させる、人生を振り返させる、そんなきっかけになる画だと感じます。

#採蓮図#亀岡規礼  江戸時代後期 兵庫・大乗寺
池に浮かべた舟の上から女性たちが蓮の花(葉)を愛でている。優雅な遊びと捉えれば、悠々たる生活の一場面を切り取ったさり気ない画です。毎年蓮の花が咲いてくれれば去年と同じように今年も舟遊びができるし、来年もまたそうに違いない、という人生の幸せの一端を感じます。たかが花を愛でることぐらい、ではない。毎年同じように、当たり前のように「こと」が繰り返されることこそが最上の幸せ、と暗示しているように感じます。

#春林茅屋図#与謝蕪村  江戸時代中期~後期
        公益財団法人阪急文化財団逸翁美術館
少し前のどこかの展示会で出品されて、これいいな、と思った作品です。またお目にかかれるとは。

#花鳥図#張月樵  江戸時代後期 敦賀市立博物館
(私は)素人ながら、上手いなぁ~、と思った。構図、色彩、私の好みに嵌まった感じ。自然の情景をそのまま描いたのではなく、花と鳥との構図バランスを絶妙に取って描いている。花も鳥も画の下半分に描くことによって画全体の重心を下げているので安定感がある。見る方も落ち着いて見ることができる。

#大津唐崎図#岸竹堂  明治9年(1876年) 株式会社千總
何とモダンな画かと思いました。明治の画とは言え、現代の作品ですと言っても通用するように思います。大津の浜や唐崎の松という題材には興味無いし、画自体は好きなものではないけれど、一目見て「アッ」と思った作品です。

円山応挙が主役の展覧会のはずなのに、応挙の画が一枚も挙げられないのはこれ如何に?
「松に孔雀図」に始まり秀逸であることは分かりますが、納まるところにあってこそ、と思います。大乗寺の客殿にあってこそです。そんなこと言ってしまえば展覧会の意味がなくなってしまうので、東京で見ることができて有り難いとは思いますが・・・
・・・後期も行きます。

さて、大乗寺ってどこ?

知りませんでした。兵庫県の北の方、城崎温泉の更に先(香住)。行くのはなかなか大変そう。だけど、境内に一歩踏み入れば別世界が広がっていることが容易に想像できます。

デジタルミュージアムまであるなんて。

東京藝術大学は来週学園祭のようです。「藝祭」というんですね。
学園祭なんて安っぽい言葉を使っちゃダメだよね。