青が好き
子どもの頃から
青色が好きだった
暖色系より寒色系。
色鉛筆のあおに
「あか」をあてがうか
「ピンク」を選ぶか…
私の中の1位のカップルは
たいてい「あお」と
そのどちらかの組み合わせだった
海の青も好きだが、
見上げれば
ふと目に入ることの多い
昼間の空には
どこを切り抜こうかと
悩むほどに青がある
絶えず変化する
その圧倒的な画に
追い打ちをかけるように
白い雲が動くのも
また飽きない
40代半ばにして
青い車に乗るようになった
それまでの
巡り合わせに任せた車も
気に入ってはいたけど
好きな色の車が来たとき
これまでにないタカブリとともに
乗り込むようになった
身にまとう服も
ガッツリ青を着るようになったのは
ここ数年の話
たいてい
天気の良い日に
青いワタシが出没する
好きな色に包まれていると
そんな自分もどこか好きでいるようだ
Blue
ブルーで表される感情も
好きなのかもしれない
物心ついた頃から
感傷的に浸るひとときは
ちょくちょくあった
秋の風が
頬を撫でるだけで
満たされる学生でもあった
ふと、
亡くなった母の名前に
「青」の文字があることに気づく
無意識がなせる技か
父よりは
母びいきの子どもだった
今夏、帰省した妹は
アースカラーが似合うタイプだが、
それまで見ることのなかった
青系を身につけていた
母が見えない世界に旅立って
10年以上
面影は青にもなって
その存在は
なお大きく
私たちのそばにある
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