見出し画像

【不登校】お子さんを「見守る」注意点

お子さんが不登校になって悩んでいると
「見守りましょう」という言葉をよく見聞きするかと思います。
しかし、
「いくら見守っていても全然回復しない」とか
「いつまで見守ればいいのがわからない」といった
親御さんからのご相談は、とても多いです。

見守っても、見守ってもうまくいかない、という方は
もしかしたら、その「見守り方」を見直す必要があるかもしれません。

そこで今回は
「こんな見守り方に注意」として
おすすめしない見守り方を3つ、お伝えしたいと思います。


「見守る」って必要なの?

では、「こんな見守り方に注意」ですが
まず先にお伝えてしておきますと
「見守る」という行為は、お子さんの回復のためにとても大切だとボクは考えています。

お子さんが学校へ行けない、動けない、元気がない、といった現象は
大なり小なり、心に傷がついている状態といえます。

その傷を回復させてあげるには、
ストレスを減らして、リラックスを増やしてあげることが大切で、
そのために効果的なものの1つが「見守る」という取り組みです。

ですので、今からあげる点に注意をしながら
これからもお子さんを見守ってあげて下さい。

こんな見守り方に注意 1

「こんな見守り方に注意」の1つ目は

「声をかけない」です。

「見守る」というと、
ただ黙って何もしない、ということを頑張っている親御さんは少なくありません。

しかし、何も声をかけないのは見守るというよりも放置になりかねません。
お子さんが、放置されている、見離されている、と感じてしまっては
傷の回復どころか、親子関係にも影響しかねないほどのストレスになります。

また無言の圧力という言葉もあるように
黙っていることが、かえってストレスやプレッシャーになることも多いです。
だから、声はかけてあげて下さい。

声をかけても返してくれないから、かけない
という方もいらっしゃると思いますが、それでも、一方通行でも良いので、声はかけてあげて下さい。

また、なんと声をかけていいのかわからない、という方もいらっしゃいますが、
ここは挨拶や他愛のない一言二言で十分です。
おはよう、とか、なんか食べる?とか、それだけでも全く声をかけないよりはいいです。
放置していない、見離していない、という気持ちだけでも伝えるイメージで声をかけましょう。

ただ、例外として
「親子関係が決定的に悪い」場合は、かける言葉や接し方が変わってきますので、
明らかに親子関係が良くない場合は、むやみに声をかけるよりも、この先に挙げる注意点を参考にして見守って下さい。

こんな見守り方に注意 2


「こんな見守り方に注意」の2つ目は

「答えづらい質問が多い」です。

声はかけているけれど、
どうしても学校へ戻ることや、勉強のこと、進路のこと、将来のことなどが気になって
ついつい内容が、それらの話ばかりになっている親御さんは多いです。

たしかに心配は尽きないと思いますが、
「いつ頃になったら学校へ行けそう?」とか
「やりたいことは見つかってないの?」とか
お子さんが答えづらいことばかり質問をする声かけにならないよう、そこは注意しましょう。

ただし、学校のことや進路のことを話してはいけない、ということではありません。
むしろ、回復の経過とともに、きちんと話をする場面は作ってあげることが必要です。

しかし、
答えづらいことを何度も聞かれる、答えづらいことばかり話題にされる、
という見守り方に注意をして欲しい、ということです。

答えづらい、あるいは答えないときの
お子さんの心理は様々ですが、大半はその時間がストレスやプレッシャーになります。

せっかくストレスを減らすために見守っているわけなので、
あらたなストレスがかかる質問ばかりをしすぎないように、注意をしましょう。

こんな見守り方に注意 3

「こんな見守り方に注意」の3つ目は

「周りのストレスが減っていない」です。

ここでいう「周り」とは
ひとつは家庭環境です。

お子さんが学校へ行けなくなった、思うように動けなくなった、
その要因が家庭内にあった場合、
そのストレスを減らしてあげない限り、いくら見守っていても回復が遅れることは多いです。

どうにもならない事情がある方もいらっしゃるかと思いますが
少しでも、どうにか改善の余地があれば、そこへ着手することを
お子さんへの見守りと並行して進めてあげて下さい。

一例として最も多いのは「夫婦仲」です。
ご夫婦の関係やそれに伴う雰囲気は、家庭環境をつくる大きな要因となりますので
無理なものは仕方がありませんが、少しでも改善を図れる部分があれば、いちど考えていただきたいと思います。

そして、「周りストレス」の「周り」の
もうひとつは、親御さん自身のストレスです。

見守ることを頑張っていても
「いつまで見守ればいいの」とか
「こんなに見守っているのにどうして」など
イライラしたり、落ち込んでしまう場合は、
親御さん自身のストレスが大きい可能性があります。

子どもが学校へ行けば、ストレスはなくなる
と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
実際には、そうでないストレスを親御さんが抱えているケースは多いです。

先に挙げた夫婦関係など、お子さん以外の家族とのストレスとか
職場やご自身の人間関係でのストレス
あるいはご自身の過去におけるストレスなど
よく考えたら、親御さんご自身が色々と頑張りすぎて、ストレスを抱えていた、ということはあります。

子どもたちは敏感です。
親御さんのストレスをそのまま受け止めていたりしますし
それはそのまま子ども自身のストレスになります。

また、親御さんがストレスを抱えた状態ですと
そもそも見守るという根気が必要な行為は難しいものです。

いちど親御さんご自身のストレスについても、ちょっと向き合いながら、
そのストレスを減らすことと並行して、
お子さんの見守りを頑張っていただければと思います。

おまけ


最後にオマケでもう1つ。

それは
「いまのままの見守り方で大丈夫だと信じていない」です。

親御さんのご相談を受けていて
その「見守り方」を伺っていると
「そのままでいいですよ」と言いたくなるケースは意外とあります。

見守りが効果を発揮するには「時間」という要素が必要です。
親御さんの見守り方も接し方も決して悪いわけではなく
単に、もう少し時間がかかる、というだけのことはあります。

「私の見守り方が悪いんだ」と決めつけることなく
「時間がかかるものなんだ」と認識して、見守っていただきたいとも思います。

今回は「こんな見守り方に注意」として、お伝えしました。

「見守る」というのは、とても大切な行為だとボクは考えています。
お子さんが不登校になったことで、「見守る」ことの大切さを考えるきっかけになったという親御さんの声も多く耳にします。

これからも、お子さんが元気になってからも、お子さんが大人になってからも
ずっとずっと
親として子どもを見守っていただきたいなと個人的には願っています。

という内容を動画でお話ししたのが、こちらになります↑

よろしければ参考にしてみて下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?