セリエAへの推薦状/Giorgio Cittadini
15-16以来のセリエB挑戦となったモデナFC。
前半戦を終えて10位と昇格組にしては上々の成績を送っていると言っていいのではないでしょうか。そんなモデナFCのチーム内MVP、リーグ全体で見てもトップクラスの実力を持つCBがいます。それがジョルジョ・チッタディーニです。昨シーズンはオコリとガッティがリーグベスト11に入りましたが、もしかするとポテンシャルはそれ以上かもしれません。今回は今季のセリエB最強のCBについて解説していこうと思います。
経歴
イタリアでゾーンディフェンスが流行した弊害として、マンツーマンで守れるCBが大幅に減りました。セリエAでプレーするイタリア人で所謂「対人型」と呼べるCBはアルマンド・イッツォとフェデリコ・バスキロットくらいでしょうか。
今回紹介するチッタディーニもマンツーマンでの守備を得意とするCBです。この若きイタリア人はアタランタのU-19出身で、昨シーズンはELにも1分だけですが、ピッチに立ちました。
プレースタイル
対人型CBと呼ぶに相応しく、相手アタッカーにボールが入ったら身体を当てて奪いに行く守備スタイルです。1試合平均のタックル数は2.3回(CBとしてリーグ1位)インターセプト数は2.4回(リーグ1位)、と守備スタッツのあらゆる面でリーグトップの成績を残しています。前にガツガツ奪いに行くので、開けたスペースなんかを狙われることも多々あるのが少しネックですが、チャレンジ&カバーの約束事をチーム内で徹底させればさほど問題はないでしょう。加えて193cmという高身長なのも魅力で、空中戦勝率は68%。試合によってはエアバトル全勝なんてことも一度や二度ではありません。
パスセンスはどうでしょうか? 私はそれほど高く評価してはいません。ディフェンダーなんぞ、守備さえ出来ればいいと現代フットボールでは言ってられません。下手というほどではないですが、モデナ自体がそこまでボール保持に重きを置くチームではなく、最終ラインの選手はビルドアップに詰まったら裏に走る前線の選手にロングボールを蹴ることが多いです。運びの能力はまずまず(10段階評価で言うと3〜4くらい)で、前にパスコースがなければGKへのパックパスを選択することが多いように感じました。足元のテクニックに優れているとは思いませんが、変なパスミスがないのも事実です。どう評価するかは各人にお任せします。
まとめ
短略的ではありますが、将来のイタリアを担うであろうチッタディーニについて紹介させて頂きました。スカルヴィーニに続いて数年後には数千万ユーロの価値が付くプレイヤーになっても不思議ではないと思っています。ファーストネームがGiorgioなので、イタリア最高のCBである先輩のようになってくれることを期待しましょう。
(了)
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