日記 2024.8.6

この日はずいぶん前から予定していた、ゲームポエムの体験会に参加した。舞台美術家の知り合いからの声掛けで、知っているひと半分・知らないひと半分といった集まりだった。

体験したゲームポエム自体については、ネタバレになるので触れないでおくが、ゲームポエムというジャンルの存在が興味深かった。テキストが世界観を伝えるポエムであると同時にルールでもあるようなゲームたちで、参加型アートのインストラクションや戯曲にも近い形式だと感じた。だが、それは「ゲーム」なので目的と思想はアートとはたぶん少し異なる。ゲームだからこそ大事にしたいこと、ゲームとして乗り越えたい課題があるようだった。それは似たようなことが演劇やアートでもあるように思う。

それはまちに出るタイプのゲームポエムで、後半は自分たちでも同様のルールでゲームをつくってみるというWSを行った。
企画を立てるときによく考えている「まちを見つめる」行為をじっくり行った気がして、自分の創作にもずいぶん参考になった。
脱出ゲームに顕著なように、「クリア」のためには何か課題とか目指すゴールが設定されている必要がある。やってもやらなくてもいいだと、ゲームをする動機づけが生まれないのだと思う。その動機を基本的にはゲーム側で設定するのだと思うが、ゲームポエムのようにゲームの輪郭をあえてぼかしているジャンルでは、自分自身の持ち合わせている動機を引っ張り出してくることになる。その難しさと奥深さも感じられた。それぞれの同期に根ざす場合、ひとによってもはや違うゲームをやっていることにもなる。それをよしとするかどうか。よしとしたとき、その多様性をも面白いと思える仕掛けになっているかどうか。

帰り際は、「嫌なまちをつくる」ワークショップの話で盛り上がった。都市計画が失敗しているまち、不安を感じるまち、怖いまち、そうしたエッセンスを集結させた架空のまちづくり。もともと持っている「嫌」をリソースにすることで生まれるフィクションや、「やってやろう」というモチベーションがありそうだ。

夜は急いで帰宅してオンラインミーティング。数日調子を崩していたこともあって頭はフラフラ。それでもあれこれ話をした。プレイバックシアターのことなど。

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