![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/56122583/rectangle_large_type_2_c09c57e0ed544706f82a87db0f8be9c9.jpeg?width=1200)
病室にWi-Fiを!入院生活を支えるためにできることは?
こんにちは。
コロナウィルスのワクチンの摂取がすすむ中、感染対策を徹底した生活がつづいています。
聞いたことがある人もいると思いますが、最近、こんな言葉を耳にしました。
『病室にWi-Fiを!』
この言葉は、元フジテレビアナウンサーであり、現在はフリーとして活動している笠井信輔アナウンサーが発信していたものです。
4ヶ月半の抗がん剤治療を経て、現在は完全寛解し仕事にも復帰されています。ご自身の入院生活の体験から、病棟でWi-Fiの必要性を感じ、「病室にWi-Fiを!推進協議会」の活動を始めたそうです。
活動の甲斐もあって、今年の4月から、新型コロナウイルス感染拡大防止のための補助金の項目の中に、 「病室の患者用Wi-Fi開設費用」が含まれたそうです。
実際にはまだ病棟にWi-Fiが無い病院も多いのが事実。なぜ、病棟にWi-Fiが必要なのか?
病院にWi-Fiが浸透するには何が必要なのか考えてみました。
病室にWi-Fiがないのはなぜ
病院では電子カルテの導入もあり、病院スタッフのためのWi-Fi環境は整っているイメージがあります。
日本には民間、公共あわせて約9,000の病院があり、ある調査によれば、81.1%の医療機関がWi-Fiを導入しているそうです。しかし、患者さんが自由に使えるWi-Fiアクセスを提供しているのはわずか27.3%という事実。
参考:2019年度医療機関等における 適正な電波利用推進に関する調査の結果
https://www.emcc-info.net/medical_emc/pdf/R02questionnaire_hospital.pdf
以前、病棟で勤務している時にはWi-Fiはありませんでしたが、てっきり今のネット社会でこんなにも患者さんに使えるWi-Fiがないとは驚きでした。
同時に、病院はさまざまな医療機器を扱っていることや、治療のための場所でもあるため、治療をを優先し、生活の質までは手が回らないということも感じていました。
Wi-Fiが孤独な入院生活を支えるきっかけに。
昨年に比べると、面会ができる病棟も増えていますが、時間の制限があったり、家族以外は面会に来るのを躊躇する人も多いです。
笠井さんのように、数ヶ月入院生活を余儀なくされている人にとっては、家が病院に変わったようなもの。
ほとんどの人がステイホーム中に、YouTubeやネットで映画やドラマを観ている人も増えましたよね。
また、オンラインでの会議や飲み会など、新しい形でのコミニュニケーションの機会も増やしたことで人との繋がりを大事にしてきた人も多いと思います。
Wi-Fi環境があるかどうかが、生活に必要不可欠なものになっていました。
入院中は極端に人と会う機会が減るため、面会の代わりにオンラインでコミュニケーションをとることは精神的な支えにもなりますし、オンライン面会で元気をもらったという声もきいたことがあります。
病室にWi-Fiが入るメリットとデメリットは?
病棟に患者さんが利用できるWi-Fiが入ることによって、生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)が上がります。
個人のWi-Fiを持ってたり、お金を払って使用している人もいるとは思いますが、毎日使っていたら通信費用はバカになりません。
1ヶ月入院して3万円近くの通信費を支払っている話も聞いたことがあります。
入院中は、入院、治療費はもちろん、仕事ができず経済面での不安を抱える人も多いので、無料で病棟にWi-Fiがついていたらかなり嬉しいサービスだと思います。
デメリットは、病院側に予算がないことが一番だったと思いますが、「Wi-Fiは患者の娯楽・アメニティのため」という考え方を超えて「病室のWi-Fiはコロナ対策。入院患者を孤独から救う」 と国(厚生労働省)が公式に認めたため 、予算が組まれています。
ただし、こちらは病院側が厚生労働省にWi-Fi開設を申請をすることが必要になります。
そして、申請期限が9月末までとのことで、残り3ヶ月!
「Wi-Fiよりもコロナに予算を使うべき」という考え方は十分承知した上で、「病室にWi-Fiを!推進協議会」はWi-Fi設置を訴えています。
私たちにできること!
コロナ病棟で働く友人もいるため、病棟の医療関係者の方の苦労や病院側の経営の問題など、正直課題はあると思います。
今の時期だからこそ浮き彫りになった、時代の変化に合わせて、必要なものを取り入れいく柔軟さや、知っていること、あったらいいなを伝えていくことが大切だと思います。
そして、自由に発信ができる今の時代だからこそ、声を届けることはできるのではないかと思います。
闘病生活を過ごしている方も、共に闘う医療従事者の方にとっても、精神的な支えが増える世の中になることを願って、私もできることから始めてみます☺️