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キッチンカー初出店!!

初出店はゲームセンターの入り口だった。
メニューも模造紙で描いてなんとなくカキ氷屋さんに見えるように。
車が可愛いから大丈夫だろう。と
その時の私たちにとったら一生懸命だったんだけど
今思うと全て『なんとなく』だった。

その時はお金もなかったし、メニュー看板もなかった。
風も強く模造紙のメニューはひらひらして見えないし
全然売れない。

そこの担当だった警備員さんが
「メニュー見えないから使ったらどうですか?」
と看板を貸してくれた。

接客するもなにも、初めての販売で押しも何もないし
手作りって事だけ。

とにかくニコニコした。
ニコニコしかすることがなかったに近かった。

午後すぎたくらいに男の子とお父さんが買ってくれた。
買ってくれたはいいけど不安だった。
美味しかっただろうか・・・。

少したってまた来てくれて
「美味しかったです!これ安すぎますよ!」と言ってくれた。

嬉しかった。
本当にうれしかった。

この日分かった事は
なんとなくは人に迷惑をかける(この日は警備員さん)。
なんとなくはうまく接客が出来ない。
なんとなくで決めた¥400は安すぎるのかもしれない。
そしてなんとなくでもニコニコはするもんだ。
ニコニコには損はない。

あと、キッチンカーは風が大敵だ。

悔しかったり、苦しかったり、
胸が締め付けられたり
嬉しかったり
色んな気持ちが入り混じった変な日だった。

この気持ちは
自分たちで何かを始めたから起きた気持ちなんだと思う。

この日の事は一生忘れない。
警備員さんに優しくしてもらった事も一生忘れない。



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