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奮発のラブレター

 母の誕生日の前日に時間を作れたので実家に行きました。

 近所にある桜の並木道まで車椅子を押して行きました。妹も父も一緒に。

 父は写真を撮ろうと言いましたが、僕はまた来年も再来年もあるのだから撮りたくなくて、父には申し訳ないけど提案を断りました。

 途中、車椅子を降りて五十メートルくらいは杖を持って歩けました。

 桜の樹のうろを覗いて「うわ、ゴミが入ってる」と嘆いていましたよ。

 最近物忘れが酷くなったのだけど、この日のことはよく覚えてるみたいだと妹から教えて貰いました。

 母は必ずアナタの仕事のことを聞きます。僕はどういう風に上手くいったかや、反対にどういう風に悩んでいるかなどを話します。理不尽な事には一緒に怒ったりもしますよ。

 4月は割と順調にお仕事が戻って来ていると話したらとても安心していました。


 アナタが新しい服を買おうと悩んでいたので、僕は「もっとふんぱつしてもいいよ」と背中を押しました。

 なぜだか今年の春はいつもよりも長持ちしそうな物を選んで欲しかったのかもしれません。

 

 明日のお仕事、家族全員が楽しみにしている会ですね。

 アナタのおかげです。

 今日も大好きです。

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