【ダナン旅行記#5】チャム島
ベトナムに来て3日目の朝を迎えた。この日はチャム島でシュノーケリングツアーに参加した後で、世界遺産の街ホイアンを巡るという贅沢な計画だった。
朝食のビュッフェにて腹越しらえを終えた僕たちは7時40分、前日に捕まえておいたタクシー運転手と合流。
朝8時前にも関わらず人が賑わうミーケービーチを通り、段々と田舎道になる、広い道路と雑に生えた自然を眺めながらチャム島フェリー乗り場へ向かった。
到着したは良いものの、ツアーの集合場所が一向に見つからなかった。国際電話も使えない僕たちは片言にもならない英語で片っ端から話しかけるが「I don’t no」という返事ばかり。
集合時間もすぎ、ツアーの参加を諦めかけた所で現地のお姉さんが代わりにツアー会社に電話をし、場所まで案内してくれるという親切でなんとか助けられた。
結局僕たちが到着したのは早い方で、本来の予定から1時間遅刻してのスタートとなった。
ツアーガイドの気さくなお兄さんに言われるがまま船に乗り、とてつもない揺れと時々水しぶきを浴びながらチャム島に到着した。
島の生き物の展示や井戸を見て回り、日本の島とは建物や自然の色がまるで違う新鮮さは歩くだけで楽しかった。
その後船で沖まで連れて行かれてシュノーケリング。シュノーケリングゴーグルにカビがはえていたのが少々、いやかなり気になりはしたがまあ仕方なく使用。
足のつかない沖に降ろされ、ひとまずは休める岸まで必死に泳いだが、海の中はほぼ見えずお世辞にもシュノーケリングとは呼べない結果に‥
流石に疲れて珊瑚礁の塊で休憩しようとすると、珊瑚礁が足に刺さって少し出血。菌が入らないかとやたら神経質になりもしたが、そんな事がどうでも良いくらいにサラサラの砂浜と、目の前に広がる山や岩が無人島に漂流したようで最高だった。
しばらく海で遊び昼食、これぞ島だと言わんばかりのローケーションで、これぞ島だと言わんばかりの食事で、久しぶりのお米はやっぱり美味しかった。
食事も終盤に差し掛かったところで、お店の人の怒る声が聞こえた。誰が何をしでかしたのかと目をやると、なんと猿が別宅へ食べ物を漁っていたのだ。
「あ、猿にも子供みたいに怒るんだ」という思いと、写真を撮り逃した後悔。ひょうきんなおばさんはパチンコを使って猿を狙っていたのもまた面白い光景だった。
ご飯を食べ終え自由時間に海を眺めながらゆったりしようかなと思えば、さっきの後悔が嘘のように猿がたくさんいた、可愛い小猿も。僕たちなんかよりずっと常連の客だった訳である。
なんだか仲間を見ているような、そんな気分。
青空の下目の前に広がる海と砂浜、木々の揺れと波の音、想像通り最高のバカンス。その後も再び海に入ったり、絶壁の岩を登ったり、自由時間を存分に楽しんだ。
帰りは波が大荒れで船が垂直に傾いていたのだが、そんな状態でも疲れからウトウトして、倒れそうになったところで起きた。
目の前に座っていた僕の友達は爆睡していた。
島に到着した瞬間、警察が待ち伏せしているのに気がついたツアーガイドから急いでライフジャケットを着るように指示された時は少し不安になったが、無事に帰る事が出来た。
島でのバカンスを終え、いよいよ世界遺産ホイアンへと向かうのであった。