ようやく始まったのかもしれない
母になりたい。
それが私の夢になったのは、大学院1年目を終えたころ。
国際協力や人道支援の興味を持ってアメリカへ留学したものの、ニューヨーク・ブロンクスでのインターンを終え、自分にできる最大限の社会貢献は、しっかり「自分の子どもを育てる」ということだと思った。
それから、幼児教育に携わる企業に就職。
プライベートでも、最高のパートナーと出会い結婚。
自分の思い描く母親像を何度も何度も更新した。
そして31歳になったいま、
それは簡単な夢じゃないことを知った。
思い返せば、「望まない妊娠を防ぐ」ための性教育は受けてきた。でも、妊娠を望むときにできないなら、どうすればいいんだろう。子どもを授かるということがこんなにも奇跡で、難しいことだなんて、誰か教えてくれたっけ?
そんなことを思いながらも、いつか自分の子どもと出会う日が来るまで頑張ってみようと思う。そして、これから自分が通るプロセスの中で、未来の、不妊と向き合う人の道のりが少しでも前向きなものになるように考察や気づきを残していこうと思う。
何より今日は、体外受精1回目の移植が陰性だったことを確認した日。
なんとなく新しいことにふわふわ期待していた気持ちもなくなり、
いよいよ私の不妊治療が始まった気がする。
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