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"何か"を起こすために意識していること②(貸し借りを大事にする)

こんにちは、拓也です。

前回の続き、書いていきたいと思います。

おさらい

新しい出会いがあった時、"何か"が起きる可能性を上げるために私が日頃から心がけていることが3つあるというお話をしました。

以下3つです。

  • 自分のやってきたこと/これからやりたいことを声に出す

  • ”まずは与えよ”の精神で、貸し借りを大事にする

  • 人に応援される人であろうとする

前回の記事では、1つ目の”やりたいことを声に出す”について解説しました。

今回は2つ目の、”まずは与えよ”の精神で、貸し借りを大事にするについて書いていきたいと思います。



等価交換の原則

皆さんは、『鋼の錬金術師』という漫画をご存知でしょうか…?

簡単にあらすじだけ説明させていただくと、

エドワードとアルフォンスのエルリック兄弟が、亡くなったお母さんを錬金術で蘇らせようとして失敗し、エドが片腕と片足、アルが肉体を失うことから始まります。失ったものを取り戻すため、兄弟は「賢者の石」を探し旅に出ます。2人は錬金術師として国を揺るがす陰謀に巻き込まれ、ホムンクルス(人造人間)と戦いながら、自分たちの身体を取り戻そうと奮闘する物語です。

人種差別や戦争といった社会風刺的な要素もあって、大人になった今でも大好きな作品なのですが、語り出すと長くなるので、それは一旦置いときます。

物語の根幹要素の一つに"錬金術"が取り入れられており、本作での錬金術は"等価交換の原則"という考え方がベースとなっています。

これは、物質の構成や形を変えて別の物に作り変える技術で、一見するとなんでも生み出す魔法のように見えますが、実はいくつか制限があり、その基本が等価交換の原則です。無から物質を作り出したり、性質の違う物を作り出すことは不可能というルールで、そのため、必ず原材料となる物が必要となります。

一言で言うなら、"無から有は生み出せない"ということです。

"人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためにはそれと同等の代価が必要になる。"---原作アニメ冒頭より


人と人の関わりにも"等価交換"は作用する

さて、そろそろファンタジーのお話はおしまいにして、現実世界の話をしましょう。

私は前述した等価交換の原則は、現実世界の人と人のあいだにも存在していると考えています。

例えば、あなたが友だちに何かプレゼントをもらったとします。
それに対してこちらが何もお返しをしなければ、原則を無視したことになり、友人関係は悪い方向に進んでしまいます。

物や金銭の場合はわかりやすいですが、こういった場合はどうでしょう?

あなたは仕事がうまくいかずネガティブな気持ちになってしまい、愚痴や不満、辛かったことなどを友人に長々と語ってしまいました。にも関わらず、友人は前向きな言葉をたくさんかけてくれました。

これと同等なお返しをするにはどうしたらいいでしょう?

一つは感謝を言葉にして伝えること。
"ありがとう、あの時は辛かったけど話を聞いてもらえて元気になった"
感謝の言葉はそれだけで相手にとって報酬となりえます。誰しも心のどこかで人の役に立ちたいと思っているはずですから。

他にも、手紙を書く、酒を奢る、手料理を振る舞う、逆に話を聞いてあげる、コーヒーを淹れる(嬉しいのは私だけでしょうか?笑)などなど。

簡単なことで大丈夫です。背伸びする必要はないです。相手に与えてもらった分、自分のできることでお返しをしましょう。


無から有はどうやって作り出すのか

でも、さっき無から有は生まれないって言ってましたよね。
そんなお返しのこととか気にしないといけないなら、誰も頼らない。
そもそも初めから誰も何も与えてくれません。

…わかります。
私も以前、そういう考えになったことがあります。
付き合うメリット・デメリットだけで人間関係を取捨選択するような時期がありました。

でもその考え方じゃ何も生まれないって、ある時から考え方が切り替わったんですよね。

入社して初めて配属された先でお世話になった先輩、駐在先の前任の方、駐在時代に出会った友だち、メルボルンのコーヒーコミュニティの人たち…。

挙げればキリがないですが、思い返せば、私が影響を受けた人は皆一様に、見返りなんて求めず、自分から手を差し伸べてくれました。

それに気づいたとき、自分もそうなりたいと思いました。
自分から与えられる人、つまり"無から有を生み出せる人"になりたいと思いました。

新しい人と関わった時、困っている人がいた時、まずは自分から手を差し伸べられるように。
小さなことですけど、自分が負担に感じない範囲でそれをするようになりました。

相談に乗る、新しく買った豆でコーヒーを淹れる、前向きな言葉をかける、料理を振る舞う、情報をシェアする、などなど。

すると、不思議なことに"等価交換"のサイクルが回り始めました。


奪う人の存在

お互いに負担にならない範囲で、見返りを求めずに、与え合う関係を構築できたとしたら、それはもう最強の錬金術です。

そういう人がたくさんいるコミュニティに属している人は幸福度も、自己肯定感も高いように思います。

一方で、気をつけなければいけないのは、"奪う人"の存在です。
いくら与えても何も返さず、何か貸しを作れば取り立てて来るような人です。
残念ながらこういう人は一定数います。このタイプの人を見つけたら全速力で避けましょう。

これは個人的な判断基準ですが、3度与えて何も返ってこなかった人は、自分にとって奪う人だと判断するようにしています。

よくある尽くすタイプが恋愛で不幸になるパターンは、この奪う人に尽くしてしまっていることが原因だと思います。

"まずは与えよ"のマインドを持っていることは素晴らしいことですが、自分をすり減らしてまで与え続ける必要はありません。


おわりに

話が長くなりましたが、与え合う関係を築くことで、お互いにパフォーマンスが上がっていくことはもちろん、それが5人、10人と連鎖していくと、それは本当に大きな力になります。

でも、そのサイクルの始まりは、まずは自分が与えてみることから始まると私は考えています。

もし人の力を借りて大きなことを達成してみたいなら、まずは自分の持っているリソースを駆使して、誰かのために行動してみてください。

きっと何かチャンスが生まれるはずです。


今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。


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