eスポーツキャスター8年目の教科書
[Changelog]
Update Ver 1.1.1
バフ?:下書き段階重要なエッセンスを最下部に配置
ナーフ:販売価格を2000円 → 8000円に弱体化。無料エリアを縮小
コメント:本来の価値に少し近づけます。
Update Ver 1.1
バフ:3500文字の追加実装。『即時描写と情報抽出』の項目に具体と抽象の話を実装。冒頭の文章をリワーク。基本要素の各項目の小規模なリワーク。まとめのリワーク。可読性の改善。AI由来の文章を縮小
ナーフ:無料エリアを縮小
バグ修正:誤字の修正。eスポーツの表記揺れ修正
読むべき人は? 何を目的としている? 何が身につく?
最初の一言目を迷う。
試合の重要な情報を追えない。
頭が真っ白になって言葉が出なくなる。
流れるように喋れない。
複雑な状況を整理できない。
恒常的な盛り上がりを作れない。
視聴者の反応の理由がわからない。
そもそも何をしたらいいかわからない。
実況に関して、そんな悩みはありませんか?
本記事は、唯一と言っていいでしょう。eスポーツにおける技術としての実況を紐解き、多くの人が再現可能なまでに体系化し、実際の訓練法にまで触れています。私は年50~110件の依頼をこなし、実況だけで飯を食ってきました。長期間の研究および実践を通して言語化したものです。
これは、今まで表面的にしか触れられてこなかった実況の神髄を明らかにし、既存の常識や技術体系が覆り再構築されることを、私が望み公開するものです。より多くのサンプルケースを得れば、より明確に技術としての実況を言語化でき、更なる発展に繋がる、かもしれないという目論みです。
ただし、本気の人にだけ届けばよいので、有料です。
今回は技術としての実況にのみ【特化】。売れ方とか、実際にプロになる方法は蛇足に過ぎません。技術があり、謙虚で過信せず、人目に触れる機会を造れるのであれば、必然プロになれます。
自分も最初は声の明瞭さだけで仕事をしました。大会を自分で作り、配信して人目に触れたのが決め手です。その他の要素に欠き、大成には届きませんでしたが。ただ、実況という技術に関しては突き詰めました。技術だけでも、食えることも結果で証明しています。逆に技術がなければ、どう頑張っても食えません。例外無し。ただし、勘違いしてほしくないので以下を明記します。
「人としての当たり前ができる+実況の技術力+MC力+営業力」
この記事では実況特化なので触れていませんが、日本は実況≒MCのため、キャスターとしての仕事には必然的に進行や場回し、フリートークなどのMC力も求められます。MC力に関しては領域が違うので、得意な人に聞いてもらえると助かります。
これに加えて挨拶や連絡がちゃんとできる、積極的に仕事をとりにいける、というのがキャスター業においての最適解。全てが揃っていれば、余裕でプロになれるでしょう。よほど運が悪くない限り。あとはスタートラインに立てれば実況技術だけでも食っていけます。しかし、スタートラインに立つのがまず難しいというのが現状ではあります。既得権益が強い世界です。それでも尚、スタートラインに立ったあとは、絶対的に実況の技術力が必要です。その他装備が揃っていなければ車自体が走りませんが、エンジンが優秀でなければ速く進むことはできません。
前置きは終わり。
では、実況ができるようになりたい、実況が上手くなりたい、それか、未だ100%の言語化が成されていない実況という技法の深奥に少しでも触れたいという方は以下、お進みください。
とにかく実況に関して詰め込みました。
※本記事は情報の整理のためにChatGPT o1を項目の整理、下地の整理に使用しました。ChatGPTの公開ポリシーに従い、このことを付します。
しかし、自分の経験に基づく内容にのみ言及し9割の文章は私が自力で書いています。
序章:eスポーツ実況の本質
eスポーツ実況は、単に言葉を並べるだけの仕事ではありません。試合をエンターテインメントとして視聴者に提示するための、確固たる技術に基づいた表現体系です。ただし、これだけではeスポーツ実況の全ての側面を解き明かせてはいないかもしれません。
しかし、情報の伝達者たることにフォーカスするのであれば、選手たちが繰り広げる戦略的攻防、チーム間の因縁、極限状況での心理戦を、時に抽象化し、時に具体化し、多彩に描き出すことで、視聴者にゲームの深みを伝え、共感を呼び起こすことが仕事のコアであると言えます。
以下では、eスポーツ実況における「基本要素」を総合的に整理します。また、それらを強化するためのトレーニング方法についての詳しい解説も行います。実行することでプロになれるとは保証しませんが、実況技術の理解と向上には間違い無く寄与するはずです。
1. eスポーツ実況の基本要素
(1) 即時描写と情報抽出
試合中は膨大な情報が飛び交います。優れた実況の条件は、その中から核心的なポイントを的確に抜き出し、短時間で整理し伝えきることにあります。
視聴者に対し起こった出来事、生じた情報を瞬時に理解させること(即時描写)
試合の「いま本当に注目すべき点」が端的に伝わること(情報の抽出)
これが試合実況における、なくてはならない骨子です。
描写とは、並べた言葉が繋がり、意味を成すことを指します。その言葉が視聴者にどのような情報をあたえ、何を想起させるのか、そして言葉の連りが何を理解させるのかを知った上で扱う必要があります。
即時描写は言葉を起点とする行動で、「頭の中で短い台本を即興で作り続ける行為」と言い換えることもできます。
また、散発的に情報を列挙するのみでは視聴者が「何が重要か」を判断できません。ただ速く多く喋れればいい、情報量が多ければいい、というわけではないのです。
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