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社員倍増スタートアップ CEOと執行役員が語る組織文化の考え方

ABABA広報の尾上です。
去年は社員の数が大幅に増え、エンゲージメントの維持が組織の大きなテーマになったのではないでしょうかということで、組織作りをリードしているCEO中井さんと執行役員杉原さんに話を聞きました。


■中井達也

株式会社ABABA代表取締役CEO。
共同代表の久保とこれまでにも2つの事業の立ち上げに関わり今に至る。
ABABAで一番熱い漢!!

■杉原航輝

新卒から一貫して人材業界で法人営業、採用コンサルタントなどを経て2023年にABABA入社。
現在は執行役員として採用・セールスの部門を管轄。
忘年会でお店の店員さんに褒められるくらい司会が上手い。


■組織急拡大で何が変わったか

Q:2024年は社員の数が倍増して約40名になりました。いわゆる「30人の壁」のようなものはありましたか?

杉原「セールス部門(インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス)だけ見れば比較的その壁みたいなものはなかったと思います。
もう少し大きな枠組みの部門間の連携で言うと、セールスメンバーから『マーケの・・さんっていつも何をしているんですか?』というような声を聞くことはありました。逆も然りだと思いますが。
元を辿ると、前の前のオフィスにいるときにセールスとマーケが別のフロアで働いてたことに起因していると思っていて…。お互いが何をしているのか分からなかったんですよね。物理的に。
2023年の末に前のオフィスに移転して全員が一つのフロアで働けるようになったときにようやく全員お互いが働いている様子を把握できるようになって、いわゆる"壁"にぶつからずに済んだと思います。」

中井「各々がやるべきことをきちんとやっていて、成果も出ていて、それを信じてお互いの専門領域のことは信頼して任せあっているから、当然必要な情報は収集するけど、行動ベースで何をやっているかまでは知らなくてもいいとは考えていますが、同じフロアで働けるようになったことでよい効果はあったと思います。

Q:人数は増えましたが、全員が同じ方向を向いて働く状態は維持できていると思いますか?

杉原「同じ方向は向いていると思います。重んじていることの比重は違えど大前提として達成したいことや目指しているものは一緒です。」

中井「仕組み作りなども進めたことで、無駄なことに時間を割かず"コト"に向かって全員が集中できる環境が整ったと思います。

■新たな取り組みについて

Q:具体的な取り組みを見ると毎月の月初会などが始まりましたが背景は?

杉原「各部門の成果や部門を跨いだ社員間の感謝の声を全体に発信にする機会することで一体感を醸成したいという思いで、去年の4月から毎月の月初会というのを始めました。まだいろいろ模索中です。数字の話をしすぎてしまっているんじゃないか…とか。ただ、会社のフェーズが変わろうとしている中で大事なことだとは理解しているので、全体最適は難しくてもできるだけいい形を見つけていきたいです。

中井「売り上げが本当の世の中のためにつながっているという連動性を、定量的にも定性的にも全員がしっかり理解できている状態にしておくっていうのは大切だと思いますね。『この◯◯万円はISがこうしてアポをとってくれてFSが成約してくれてCSのこういうサポートで内定承諾までつながって生まれた売り上げです』というストーリーをちゃんと発信できると、美しい方法で売り上げを上げているなという納得感も生まれますし、逆にこの売り上げの上げ方はよくなかったというのも顕在化してくると思うんですよ。そういう文化を作っていきたいです。」

杉原「よりストーリーが見える社内発信を意識していきたいですね。」

中井「ABABAってミッション・ビジョン・バリュー・事業モデル何もかもがピュアで、美しいと思っています。そういう清流にめっちゃ綺麗な魚のようなメンバーが集まっている状態です。だからこそ、ちょっと違和感があるようなものに対してはすごく敏感なんですよ。例えば料金プランを変えるってなったときは社内からの反発も大きかったです。マネタイズプラン一つまで『人を救って世の中に尽くす』という根本の考え方が一貫していないとうちのメンバーは満足しないんです。

杉原「その思いへの共感が起点でみんな集まってますからね。『この売り上げって人のためになってないよね』ってことが起きたときに、誰も指摘せずにむしろ褒めたりし始めたら終わりだと思います。」

中井「表面的なことだけ褒めたりしてたらそうなりますよね。『◯◯円売り上げってすごいですね!』じゃなくて、じゃあ売上につながっていない(=採用の成功に寄与できていない)企業さんでも売上を生み出すにはどう価値貢献するか、その売上の影響がたった1%だとしてもちゃんと向き合うぞ!っていうコミュニケーションを取れるようにならないといけないですね。」

Q:MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感度の高い人をしっかり採用できているというのも大きいと思うんですが、採用で工夫していることはありますか?

中井「私が選考の前のカジュアル面談を全員分やるということです。そこで就活の軸と、その軸が生まれた背景を聞いています。小学生くらいからの原体験を全部聞くんです。その経験に基づいてどのようにその軸が形成されたのか、それがどのくらい強いのか。あとはモチベーションの源泉が一定変わらないものかどうかと、ABABAに合致しているかどうか。そうしたところを確認させてもらっています。100人目の採用くらいまでは僕が直接カジュアル面談をするという形を続けたいなと思っています。

杉原「私は相互リスペクトという考え方を大切にしています。私が面接を担当するときは『この方がABABAのみんなのことを尊敬できるか』というのと、『ABABAのみんながこの方のことを尊敬できるか』というのをすごく見ています。だから、何が得意で何が苦手か、どういうときに人のことを助けたいと思うか、逆にどういうときに助けてもらいたいって思うかというのを深く聞くようにしています。」


■組織にプライドをもたらすもの

中井「なんでこんなにも社員のエンゲージメントが高いかというと、事業モデルが美しいとかもそうなんですけど、社外からの評価もすごく大切な要素だと思っています。この規模のスタートアップでこれだけメディアでも取り上げていただいて、アワードもいただくってなかなかないじゃないですか。そうやって露出が増えていることで、友達や家族から『ABABAのこと見たよ』とか、『いい会社で働いているんだね』って1回くらいはみんな言ってもらっているはずなんですよ。これってすごく大事で、自分が所属している組織が褒められるって誇らしいことじゃないですか。こういうプライドみたいなものをもたらしているのが広報的な活動が組織に対して持っている強みだと思ってます。」


■大きな挑戦をした一年

Q:2024年は「REALME」という新たなプロダクトをリリースしたチャレンジングな一年でしたが、その中で意識したことはありますか?

中井「最初は『ABABA』というプロダクトから始まって、その後第二新卒の事業などにもチャレンジしたんですが、これは"できるからやった"っていうプロダクトアウトの考えに基づいてやったことなんですよね。でもこれだと世の中に浸透しにくいし、誰も売ろうと思わないんですよ。『隣人を助けよ』というビジョンと全くズレているんで。
それに続いて『REALME』をやろうってなったときに、一見これもプロダクトアウトなんですよね。『ABABA』を通して蓄積したデータをもとに作るものなので。ただ、メンバーに説明するときにそういうふうに捉えられてはいけないなと思ったので、ミッションの『隣人を助けよ』から生まれているプロダクトなんだということを説明するのは何よりも重要でした。

<私たちが実際に受けた説明>
『ABABA』は第一志望に落ちてうつ状態になってしまった友達を見て同じ気持ちの人を救いたい!で生まれたプロダクト。落ちたけど最終面接までは進めたことを次の一歩に変えることで救う。この友達の救い方って"そもそも行きたい企業の面接で落ちない"という方法もありえるのでは?で生まれたのが『REALME』。

中井「実際みんなの気持ちが『ABABA』より乗っているかと言ったらまだ足りないかもしれませんが、これから届くであろうユーザーの声を全員にしっかり共有していきます。ここから50人とか100人の壁みたいなものを迎えるタイミングが来ると思うんですが、自分たちのプロダクトが世の中のためになっているんだということを常に発信し続けるということ、”隣人のため”という気持ちを起点にして事業を作り続けることが一番大切だと思っています。


■意思決定のあり方

Q:ABABAってお金を直接的には貰わない就活生側にもすごく寄り添った意思決定をするじゃないですか。これはどのようにして醸成された文化なんですか?

中井「人材の最適配置が一番叶えられる選択肢をとった結果ですね。他の人材系のサービスってお金を多く払った企業が優先的に表示されるとかあるじゃないですか。でも『あれって人材の流れ偏るよな』みたいな形でいろいろなことを逆算して排除した結果、今のABABAの意思決定の形が生まれたというのが自分の中の解釈です。
『お金をもらう側に寄り添った仕組みにした方が儲かりますよ』という話はもちろんいっぱいされます。HRに関する知見を持つ方々からは特にそういうふうにして稼ぎなさいって言われますよ。でも、そういう話をされ続けてもなお、信念を大切にしつつ、そのうえで検証し続けた結果今の形に落ち着いたんです。」

尾上「短期的に見たらお金を出してもらう側の企業に尻尾を振った方がいいかもしれないけど、長期的に見たら学生に寄り添った方がいいということですね。」

杉原「学生だけに向き合ってても当然マネタイズはできなくて、企業にとっても学生にとってもいいという点をひたすら考え続けている組織がABABAなのかなと思っています。就活生と企業、どちらを救うことも妥協しない。
売り手市場になっている以上企業は弱い立場にあるので、企業のために多少強引にでも就活生を集められるのであればお金を払ってもらえるし、そういうビジネスってたくさんありますよね。
でもABABAはそうじゃなくて、市場の中で優位に立っている就活生が不満や不安を感じないサービスを作れば、自ずと結果につながって、その対価として企業からお金をもらえるようになるよねっていう考え方をするんですよ。私はこの考え方が本当に好きで、ABABAで働く意味ってここだよなと思っています。」

中井「これまで就活生に寄り添った意思決定をするって言ってきたけど言い方間違えてたわ。人材の最適配置って結果に重きを置いているがゆえに、どちらか片方だけに寄らない、ちょうどいい塩梅のところを選んでるんや!」


よい気づきが生まれたところで…。
役員層が誰よりも頭も手も動かして社内文化の維持を図っていることがABABAの強みだなあと改めて感じるお話でした。

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