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長編舞台演劇『MUSE』をライブ配信で見て、ド素人が感想言います。
いつも表情がとても輝いているなぁと思っていた役者さんの菖蒲 菜月さんが出演されているということで、
オンラインで観劇させていただいた。
#engisya202109 #池袋演劇祭 #ENGISYA
— ENGISYA THEATER COMPANY (@engisya) September 25, 2021
本日14時の回に【MUSE Aチーム】、19時の回で【天国の朴 高畠ver】がございます。
各回で【投げ銭型生配信】がございます📣
本日はこちらからご覧いただけます。
14:00 MUSE(A)https://t.co/r7oZE2hcPI
19:00 天国の朴(高畠)https://t.co/dhyHhBD3Mq pic.twitter.com/kdmc0aAYPy
◆公演基本情報◆
ENGISYA THEATER COMPANY
『MUSE』
<作、演出>
大村未童
<上演期間>
2021年9月15日~26日
<劇場>
アトリエファンファーレ東池袋
<キャスト>
俵野枝、眞藤ヒロシ、岡本恵美(劇団狼少年)、
A菖蒲菜月、Aほう夏子(ENGISYA)、
B中村蓮、B宮谷多楽
※一部ダブルキャストA・B
<備考>
第33回池袋演劇祭参加作品
◆MY観劇データ◆
<視聴方法>YouTube Live
<日時>2021年9月25日 14:00~
(有料アーカイブ公開期間 10/3~10/16)
<配役>キャストA
ライブ配信は無料で見れたが、投げ銭制を実施していて、
1割が、新型コロナウイルス感染症 子供の未来応援基金 に寄付されるということで、
めちゃくちゃ少額だが投げさせていただいた。
↑コチラはPV
◆ざっくりとストーリーまとめ
家を出て行ってしまった父親、病気で死んだ母親、残された三姉妹。
次女は長女の恋人と駆け落ち(?)してしまう。
バラバラになって形になっていない“家族”の在り方と、三姉妹の葛藤を描いた物語。
時代背景が分からなかったのだが、何度か聞こえてきた“放射能”という台詞。
そこから考えられる時代としては、1945年~数年後、1954年、1960年代後半、1986年、2011年。
昭和っぽいのと服装の感じ、失踪・病気・駆け落ち等の設定から、1960年代後半かな と思いながら見ていた。
実は音が聞き取りづらい所が多くて、細かいところがちゃんと分からなかった。
なのでもしかしたらトンチンカンな事を書いてるかも。ごめんなさい。
◆終始漂うけだるさ
最小限の小道具だけが置かれた舞台には、独特なけだるさがある。
その大本になるのは設定や話の流れからくるものだが、
三姉妹の雰囲気と、照明の使い方が、一段とけだるく見せているように感じた。
はっきりと死んでいる設定の母だけでなく、父も、長女も、次女も、三女も、
みんながみんな、生きているのだか死んでいるのだか分からない(最終的には死んでた?)、
何ともいえない危うさの中で、それぞれの叫びをあげている。
◆次女役の菖蒲菜月さんの美しさ
長女の恋人と駆け落ち(?)するという、悪女的な要素を持ちながらも、
家族への愛と、しがらみ、もしかしたら憎しみもあったのかもしれない彼女の外側に、
ピンと張りつめたような空気があった。
菖蒲菜月さんの、鍛えられた肉体、力強く軽やかな動き。
それらが、次女の中にある強かさを、何倍にも引き出していたように思う。
姿勢が美しいと、それだけで存在感が増す。
そんな菖蒲さんも、バレエのレッスンで大変な悩みを抱えてらしたことが、
↓コチラのブログに書かれている。
◆MUSEは何を指していたのか
MUSEが女神だということは知っていたが、どんな女神なのかなど詳しくは知らなかったので調べてみた。
MUSE
ギリシャ神話における、ゼウスの娘で、詩と音楽の女神達(9人姉妹)。
詩人達はMUSEから霊感を受けて代弁者として詩作すると信じられていた。
動詞として、~の思いにふける、じっと見つめる、自問する 等。
劇中で、三姉妹がクルクルと回りながらステップを踏むシーンが何度かある。
まるで森の中で焚火の周りを飛び跳ねる、神様か妖精のようにも見える。
MUSEは三姉妹のことなのだろうか。
私は観劇中から、MUSE=母親と直感的に感じていた。
姉妹三人とも、母親の生き方を拒否しているような、憧れているような、
そこから逃れられずにいるようだった。
死んでもなお大きな影響を与え続け、そんな母を自分の中に反映させながらしか、
生きることも死ぬこともできないでいるようにも思えた。
ここで女神MUSEと重ねてみると、
MUSEは直観的に感じていた通り母親のことで、娘達は詩人なのかもしれないという
自分なりの解釈にたどり着くことができた。
作品を作られた大村未童氏の意図とは違うかもしれないけど。
また、動詞の意味としてのMUSE(~の思いにふける、じっと見つめる、自問する 等)は、
作品を言い表しているな とも感じた。
こっちが正解だったりして(;^_^???
◆家族って何だ
血は水よりも濃かった。
子ども達を置いて出てってしまった父親のことも、待っていたし、受け入れた。
姉妹の中で恋人を奪ったり奪われたりしても、最後は本音をぶつけ合った。
母親から気質等受け継いでいることを、無いことにはできないのだ、結局。
それを受け入れた。
血は水よりも濃かった。
ただ、死んでもそこへ戻ってくる人達は、本当に許し合っていたのだろうか。
見えない鎖に繋がれて、どこにも行けずにいるようで、どうしても最後までモヤモヤとしたツライ気持ちになった。
それが嫌だったわけじゃなくて、けっこう好きな部類の物語。
◆LIVE配信の難しさ
今回YouTube Liveでの生配信で見たのだが、劇場で見るのが苦手な私なので、
劇は劇場で見るに限る!…みたいなことは、普段いっさい思わないのだけど、
この作品は劇場で見た方が何倍も面白かったかもしれない。
また、音量を上げても聞き取れないほど小さかったり、
逆に下げないと耳がおかしくなるほど大きくなってしまったり、
音声の問題がとても残念だった。
アーカイブ販売もあったので、もう一度見ようかとも思ったのだが、
他にも立て続けに劇のチケットを買わないとならなかったので、やめてしまった。
おかげで、細かい部分があやふやになってしまったので、またいつか機会があれば見てみたい。
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というわけで、
「長編舞台演劇『MUSE』をライブ配信で見て、ド素人が感想言います。」
~終始漂う異質な空気感と 姉妹が織りなす家族の在り方~
でした。
アーカイブ販売があったので、詳しい感想はその後で と思っていたら、
さらに日にちが経ってしまい、見てから感想を書くまでに2ヶ月近くにもなってしまった(;'∀')
今更感満載ですいません。
姉の恋人と駆け落ちした次女を演じた菖蒲菜月さんのWEBサイトはコチラ↓
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