結論から述べよ。

採用面接では、ロジカルトークが求められます。聞かれたことに的確に答える。結論から簡潔に述べる。これがとても重要です。

簡単なことのように思えますが、普段から意識していないと結構できないものなのです。多くの人がその罠にハマり、不採用通知を受け取っています。

普段の仕事上のやり取りを例に、あるあるなパターンを見てみましょう。

  ◇

とあるZoom会議の翌日。

上司A「昨日ごめんな、例の会議、先に退出しちゃって。で、どうなった?」

部下X「いやいや、大変だったんですよあの後。Aさんいなくなったもんだから、Zが急に反対だって言い出して。あいつ、いつもそうなんですよね。俺は聞いてないだとか、Aさんが言うからお前ら従ってるだけなんじないか、それでいいのかとか言うわけですよ。じゃあお前こそ、Aさんいる前でそれ言えよっつー話なんですけどね」

上司A「そうか…、それで?」

部下X「なもんで、仕方ないからYがZにそもそもの経緯とか、予想される効果とか、先々の見通しをイチから説明してやることになったんですよね。それが、どのくらいですかね、15分くらいだったかな。あの時間からですよ? 最後はZもそれならってことでやっと引き下がって、シャンシャンってなったからまあ良かったんですけど。まー疲れましたよホント」

これが部下Yならどうなるか。少し時間を巻き戻してみます。キュルキュルキュル…(←昭和人のみご理解ください)。

上司A「昨日ごめんな、例の会議、先に退出しちゃって。で、どうなった?」

部下Y「あー大丈夫です、最後は満場一致で賛成になりました。Zからは異議も出たんですが、経緯や効果をおさらいしたらあいつも納得してました」

  ◇

だいぶ短いですね(笑)。Aさんが聞きたかった結論はすぐに示されました。

普段のコミュニケーションから、常に結論を先に言おうとしていないと、Yのような答えにはなりません。「どうなった?」と聞かれたので、結果を聞かれているわけです。百歩譲って「どうだった?」と様子を聞かれたとしたら、多少細かな雰囲気まで伝えてもよいかと思いますが、それでもやはり最初に返すべきは結果、結論です。ビジネスでの会話は、普段のおしゃべりとは別物。日頃の意識、訓練、矯正が必要なんですよね。

これが面接でもよく起こるんです。面接官が質問し、求職者がそれに回答する。ところがこれが噛み合わない。

「◯◯したことはありますか?」と聞かれて、ないと言って評価を下げたくないがために、「えええっと…、××や△△なら経験があります」とストレートに返さない。質問者は「◯◯があるのかないのか聞いてるんだけど」「なんだかずっと喋ってるけど、いつみなったら私が聞いたことの答えは出てくるの?」とモヤモヤ。

こうしたやり取りが1回あったらイエローカード、2回出てしまったらレッドカードです。早々に企業から採用お見送りのメールが届き、理由としてこんなコメントが続きます。

「質問と回答にズレがあった」
「論理性が不足」
「地頭の良さを感じられなかった」

何度見たことか、この不採用理由。この類、お見送り理由のトップ3に入るのではないかと思います。

あなたはいつも結論から答えていますか?

はい、そこのあなた。いるか、いないか、これは「YesかNoで答える質問」(クローズドクエスチョン)ですよ(笑)。さあ今から練習しておきましょう(^^)。

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