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窓の断熱性能を上げる方法:新築とリフォームで選ぶ最適な対策



はじめに

「部屋が寒い…」「窓際が冷える…」こうした悩みの原因は、多くの場合「窓の断熱性能」にあります。
住宅の熱は約5割が窓やドアなどの「開口部」から逃げているといわれ、ここを改善することで快適性や光熱費削減に大きな効果が期待できます。
この記事では、新築とリフォーム、それぞれに合った窓の断熱対策について解説します。


新築の場合:最初から高性能な窓を選ぶ

新築住宅では、窓の性能を最初から高めることで、長期的な快適性と光熱費削減を実現できます。

複層ガラス・トリプルガラスの採用

  • 複層ガラス:2枚のガラスの間に空気やアルゴンガスを挟み、断熱効果を高める。

  • トリプルガラス:3枚のガラスでさらに断熱性能を向上。寒冷地や高断熱住宅におすすめです。

    • ポイント:中間層にアルゴンガスクリプトンガスを使用すると、さらに効果がアップします。


断熱性能の高いサッシを選ぶ


窓枠(サッシ)の材質が断熱性能に大きく影響します。

  • 樹脂サッシ:熱を伝えにくく、高い断熱性を実現。

  • 木製サッシ:自然素材で高断熱性とデザイン性を両立。

  • 複合サッシ:アルミと樹脂の組み合わせで、コストと性能のバランスが良い。

おすすめ:樹脂サッシ+トリプルガラスの組み合わせが最も高性能です。


窓の配置と庇(ひさし)の工夫

  • 南向きの窓を大きくし、冬は日射を取り入れ、夏は庇で遮る工夫をすると快適性が向上します。

  • 西側の窓には小さめの窓を選ぶことで、夏の暑さ対策に効果的です。


リフォームの場合:今ある窓を活かしながら断熱性を向上

リフォームでは、既存の窓を改善する方法が中心になります。比較的手軽なものから本格的な対策まで、予算に合わせて選ぶことができます。

内窓を設置して二重窓にする


今ある窓の内側に新たに窓を取り付けることで、断熱性と遮音性を高めます。

  • メリット

    • 既存の窓を残せるため工事が簡単で費用を抑えられる。

    • 冷暖房効率が上がり、光熱費を削減できる。

  • デメリット

    • 室内側に窓が増えるため、開閉が二重になる。


 窓ガラスを複層ガラスやLow-Eガラスに交換する


ガラス部分だけを交換することで断熱性能を向上させる方法です。

  • Low-E複層ガラス:特殊な金属膜で日射熱をカットし、冬は室内の暖かさを逃がしにくい。

  • ポイント:既存のサッシが利用できる場合は、工事費用を抑えられます。


 窓ごと交換する(サッシ+ガラス)


古い窓の場合は、窓全体を交換することで断熱性能を根本的に改善できます。

  • おすすめ:樹脂サッシ+複層ガラス(またはトリプルガラス)。

  • 効果:結露の防止、室温の安定、光熱費削減が期待できます。

  • デメリット:費用と工事期間が比較的大きくなる。


断熱フィルムを貼る


窓ガラスに断熱フィルムを貼ることで、手軽に断熱性能を向上できます。

  • 効果:冬は暖気を逃がしにくく、夏は日射熱をカット。

  • メリット:低コストで導入可能。

  • 注意点:ガラスの種類によっては熱割れのリスクがあるため、専門業者に相談しましょう。


4. まとめ:新築とリフォームで最適な方法を選ぼう

窓の断熱性能を上げる方法は、新築とリフォームで選択肢が異なります。

  • 新築:最初から高性能な窓(トリプルガラスや樹脂サッシ)を採用し、理想的な断熱性能を実現する。

  • リフォーム:内窓の設置、Low-E複層ガラスへの交換、断熱フィルムなど、予算や効果に合わせた対策が可能。

次回からは、それぞれの方法についてさらに詳しく掘り下げていきます。
「どの方法が自分の家に合っているか?」を見つけて、快適な暮らしを手に入れましょう!

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