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親の言語能力にがっかり・・を避けるために
Xデイ。それは、将来確実に起きる重大な出来事のこと。
スペイン人と日本人のハーフである息子をマルチリンガルにすべく育児中の私。将来ある事が起こることを恐れている。
それは、息子のスペイン語能力が、私のスペイン語能力を超える日。間違いなく、その日は来る。私のXデイである。
きっと私だけではない。私と同じように、自分の母国語以外の言語を話す子供を育てている人も、何かしら感じることはある出来事だと思う。
私がXデイを恐れている理由には、子供が親の言語能力にがっかりしたエピソードが頭に残っているから。例えば・・
【エピソード1】ドイツ在住の日本人家族のこと
両親は日本人、子供二人も日本人だが、二人ともドイツで生まれた。子供の家庭内言語は日本語だけれど、下界ではドイツ語を話すそう。ドイツ語はネイティブレベルだ。
子供同士でもドイツ語で話すそうだけれど、ある日、
「お父さんはドイツ語下手くそだから、日本語話してあげようね。」と、話していたのを、お父さんが聞いてしまったらしい。
このお父さんからこのエピソードを聞いたとき、「なんて恐ろしい・・」と思ってしまった。
子供たちは、生まれた時からドイツ語で育っている。大人になってから仕事しながらドイツ語を勉強したお父さんのドイツ語が敵わないのは、しょうがないのだけれど。
【エピソード2】ドイツ人父・フランス人母を持つマルリンガル女子のこと
既に成人している、マルチリンガル女子の彼女は、フランス人の父とドイツ人の母を持つ。
ドイツ語はネイティブ、フランス語はネイティブとは自分では言わないけれど、ネイティブレベル。英語も、かなり流暢で、まさにマルチリンガルである。
彼女はドイツで育った。フランス人母は、ドイツに移住したわけだが、彼女曰く、
「お母さんのドイツ語は、お世辞にもうまいとは言えないし、時々何を言っているかわからない時がある。」
とのこと。
多言語の家庭で育った子供から、他にも同じようなエピソードを聞いたことがある。
子供の方が言語能力が高くなってしまい、親が話す外国語の能力にがっかり・・してしまうんですよね。
親の言語能力がっかりを避けるためにできること?
親の言語能力を、子供が超える日。その日は、きっと来る。
できることは、ただ一つ、
「子供の母国度になる、自分にとっては外国語の能力をできるだけ伸ばすこと」
だと思う。外国語能力を伸ばせれば、子供ががっかりするタイミングも遅らせられる。そして、がっかり具合も減らせるに違いない。
「お母さん、スペイン語下手くそだよね。」と言われないように。
代わりに、
「私のお母さん、スペイン語、大人になってから勉強したのに、上手だよね。」
と言ってもらえるように。
今日も、コツコツと勉強に励むのです。