【3ヵ月】プログラミングを始めたらイラストが上達した話【練習内容公開】
はじめに
イラストが全く上達しなかった自分が、
なぜかプログラミングを始めたら3か月で急成長しました。
本noteは、約半年間の挫折と成功を具体的に記録したものです。
少し自己紹介をさせていただくと、
私は理系大学の学部2年で、普段は建築を専攻しています。
イラストを描き始めたのは去年の9月からで、それまで全く描いたことがありませんでした。前から持っていた知識は、大学で習ったパースくらいです。
そのため、イラストを全く描いたことのない人や、なかなか上達しない人への良いモデルケースの1つになるかなと思います。
この記録が、あなたの勉強に役に立てば嬉しいです。
イラストを描き始めた理由(0日目)
理由は2つあり、1つ目は自分を変えたかったからです。
私は、魅力的なイラストを見るたび
「自分は何もしていないなぁ」と、無産者層であることに劣等感を感じていました。そんな自分を変えようとしたことが理由の1つです。
2つ目は自分でも神絵師になれると思ったからです。
毎日素敵なイラストがTLに流れるのを見てふと
「いくら何でも絵上手い人多すぎない?」と気づきました。
さらにpixivを見ていると、1年でプロレベルまで上達した人がいたため、
「自分でも、もしかしたら神絵師になれるかも!?」
と思ったのが理由の2つ目です。
始めてすぐ挫折(1日目)
最初にイラストが上手くなる方法をネットで調べてみると「模写」が1番良いと書いてあったため、人間(3次)の模写をしてみました。
当時は大学1年の夏休みで、暇だったこともあり、
「これから毎日模写をやろう!」と意気込んでいました。
だいたい7時間くらいやって完成(?)しました。
時間をかけた割には下手だと感じ、1日でやめました。
ちょっとした成功(2日目~30日目)
その後「なぜ描けないのか」を考えてみた結果、
自分はイラストの描き方を全く知らないからだと感じました。
そこでオンラインのお絵描き講座「パルミー」を受講し始めました。
ここで線の引き方から顔の比率までお絵描きの超基本を学べました。
様々な講座を受け、イラストについての基礎が身についたと思いこんでいたため、次はTwitterに投稿できるような2次創作を作ろうと思いました。
しかし、全く上達しない自分に嫌気がさし
「自分が描かなくても他の上手い人が描くからいいや」
とペンを置いてしまいました。
超挫折(31日目~90日目)
イラストをやめてすぐ大学1年の後期が始まり、建築学生として生まれて初めてのデッサン課題を出されました。自由度の高い空間構成を問うものでした。
・A3ケント紙に直径280mmの円を描く。
・円の中に20個の立方体を、3点透視図法をふまえ、フリーハンドで描く。
・配置・光源設定は自由とする。(鉛筆またはシャープペンシル)
気持ちを切り替えてまた頑張ろうと思っていたため、
土日全部費やしてドヤ顔で課題を出しました。
最低評価をされました。
周りの人は、先生たちに褒められていました。
「絵は才能で自分なんかがやるべきではない」と改めて認識しました。
ここから1か月以上、イラストはもちろん大学のデッサン課題も全くやりませんでした。
転換期(91日目~120日目)
ほとんど鬱状態で授業はずっとサボっていました。
教授に「もう大学辞めたいです」メールを
深夜4時に送るくらい、追い込まれていました。
そんな時、新しくできた同じ学科でサボり仲間の友人に、
イラストとは全く関係ない大学生のプログラミングコミュニティ
「GeekSalon」に入らないかと言われました。
彼は、大学に入ってから建築よりもプログラミングのほうに関心を持ち、
これに熱中していたせいで学校の課題をサボっていたそうです。
私は、何かに熱中している人が羨ましかったため
「もしかしたら何かが変わるかもしれない」
と思い、入ることを決意しました。
GeekSalonは
3ヵ月でプログラミングを習得し、
最終日に企業の前でオリジナルプロダクトを発表する
という目標が設定されていました。
私は、とりあえずWebコースに入ったため、何を作るか悩んでいましたが、
最終的に「架空のギャルゲーの公式サイト」を1から作りたいと思い始めました。
つまり、WEBデザインだけでなく、キャラクターやSD、タイトルからボイスまで全部自分で作ったら面白いんじゃないかなと思いました。
もともとギャルゲー好きで、他に作りたいものは既にあったため、
「どうせなら趣味に振り切ろう」と思い、作ることを決心しました。
このころ丁度イラストを100日練習したnoteが話題になっており
「これでダメだったらもう二度と絵には向き合わない」
という気持ちで再びイラストの勉強を始めました。
再度挫折(121日目~150日目)
まずは上に挙げた燕禅さんのnoteに沿って勉強を始めてみようと
「ソッカの美術解剖学ノート」を買い勉強を再開しました。
1か月間、毎日1時間頑張って勉強しました。
ですが、全く上達しませんでした。
これは2週間くらい勉強した後に、ちょっとくらいオリジナル描いてみようかな・・・とペンをもって、30分でやめたイラストです。
先ほどのnoteの筆者は
「1週間程度で見違えるほど上達した」とおっしゃっていたため、
私は「この人に才能があるだけやんけ・・・」
と思っていました。
最終発表までそろそろ1か月だったので、
しかたなく本番のキャラクターを描いてみることにしました。
その時、プログラミングでよく使うある手法を用いたところ、
嘘のように上達し始めました。
超成長(151日目~180日目)
GeekSalonでは、プログラミングは
以下のようにすると効率が良いと教わりました。
1.どんな仕様にするか考える
2.プログラムを書く
3.仕様通りに動いたかを確認する
4.動かなかったら、原因を調べて、直す
これを一般化すると、PDCAサイクルと呼ばれるものになります。
ビジネスなどでよく使われるため、聞いたことがある人も多いと思います。
PDCAサイクルは、生産技術における品質管理などの継続的改善手法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
これを意識すると、効率よく組むことができました。
そして、同じことをイラストでもやってみることにしました。
まず初めにクール系の女の子を描こう(PLAN)と思い
描きました(DO)
(なぜか頭がなかった)そして、
「体がぎこちない」
「スカートがなんか変」
のような課題が見つかりました。(CHECK)
その課題を解決するため、パルミーでポージングについての授業を受け、
参考書で胴体を観察して改善した(ACTION)のがこれです。
こう見ると結構改善されてますね!(なぜか頭がない)
そしてネットで拾ってきた資料を見ながらPDCAを回し、線画が完成しました。
3日くらいかけて描き上げました。生まれて初めての線画だったため、完成した時はとても喜びました。
そして、色塗りはパルミーの講座を真似しながら描いてみました。
この講座は、最初に全体的なブラシ塗りのコツを説明するためオススメです。
前まではとりあえず必要そう~な講座を受けるスタンスだったのですが、勉強法を変えてからは描いて(DO)必要になったから(CHECK)受ける(ACTION)スタンスに変わりました。
そして完成したのがこちらです。
自分ではめちゃくちゃ成長した!!!!!!
と思います。特にお顔がかわいく描けたと思っています。
ここまでの流れを一般化すると、
1.どんなイラストを描きたいか考える(PLAN)
2.描く(DO)
3.うまく描けたか確認する。
描けなかった場合、課題を見つける。(CHECK)
4.この課題の原因を調べ、できるようにする(ACTION)
この1~4を回すことを意識すると、見る見るうちに上達しました。
さらに、有名イラストレーターさいとうなおき先生の上記の動画では
次のようにおっしゃっています。
アウトプットの前の練習はすべて逃避行動である。
これはまさに過去の自分に刺さっており、
以前までは、ただ何も考えずに模写をしているだけでした。
アウトプットなんて1mmも考えていませんでした。
これではPDCAのDだけ、つまり
自分を傷つけないための、CHECKやACTIONをしない逃避行動だけ
をしていたのです。これでは学習効果は薄いですよね。
よって2人目を描くときにもPDCAの特にCHECKとACTIONを意識し、
「目の焦点が合っていない」「手の構造を理解していない」
などの課題が見つかった(CHECK)ため、
それを参考書やネットを見て、潰しながら(ACTION)描きました。
元気な感じで描けたのではないかと思います。手が難しかったです。
ここでも同様に
「スカートがペラペラ」「顔があんまりかわいくない」
などの課題が見つかったため、潰しながら最後の3人目を描きました。
めっちゃ可愛く描けた!!!!!!!!!、
今でもそう思っています。描き終えた当時は自分で描いたとは思えなくて、本当にうれしかったです。
そしてプログラミングやタイトル作成も終え、やっとの思いで完成したサイトが↓です。
もっと凝りたかったのですが、プログラミングもイラストも初心者だったため、断念したところが多々あります。(CG描きたかった・・・)
最終日の発表も無事終えることができ、残念ながら企業の方には見向きもされなかったのですが、同期やメンターの方々からの投票では1位をもらったため、私にとっては大きな成功体験を得ることができました。
この後の1ヵ月は、GeekSalonのお手伝いをしたり、大学で本格的な建築の授業が始まったりして、時間が全然取れなかったのですが、
隙間時間を活用し、1日1時間かけて4月の頭に完成したのが下のアスカです。
自分の体力では1ヵ月で1枚しか描けなかったのですが、
PDCAを回す速度は日々上がっているので、
次第に描くスピードも上がっていくと思います。
それと同時に、自分の描いたイラストが増えてきたら、
自分だけのポートフォリオサイトなんかも作りたくなってきました。
今から楽しみです。
考察
自分がここまで描けるようになるとは思っていなかったため、
PDCAサイクルの他にも、自分が成長した要因を考察した結果、
2つ考えつくことができました。
1.時間制限があった。
GeekSalonは3か月間でオリジナルプロダクトを完成させるというカリキュラムです。この制限時間があったからこそ、後回しにせずに集中して取り組めたと思います。
それに加え、大学生メンターが進捗管理をしてくれたのも大きいです。
3か月は私にとって長スパンだったため、
自分だけだと絶対にサボっていました。
2.明確なイラストを描く目的があった。
GeekSalonに入る前は、ただ漠然と描いていただけであったので、義務感が生まれず、すぐにやめていました。
しかし今回は、自分のプロダクトを作る、すなわち
ギャルゲーのHPを作るという明確な目的がありました。
明確な目的があると、漠然と絵を描くことがなくなり、PDCAを回すことにつながります。これも大きな要因の一つでだと感じています。
まとめ
プログラミングを始めたら絵が上達した。なぜなら
プログラミングのようにPDCAサイクルを回したから。
3か月という時間制限があったから。
ギャルゲーのHPを作るという明確な目的があったから。
これはプログラミングやイラストに限らずに
PDCAサイクルを回し
時間制限を設け
明確な目的を作る
ことは、ほかの勉強にも応用できると思います。
今後について
Twitterには神絵師が多すぎるため、今から自分が絵だけを武器にして活躍するには難しいです。加えて、私が絵を描き始めたのが半年くらい前であるのに対し、彼らはおそらく小さいころから絵が好きで描き続けています。よって蓄積しているイラストの知識と経験の差は埋められません。
ですので、私はプログラミングや大学で学んだ専攻の知識などの
彼らが知らないような様々な武器を持って、
これらをイラストに昇華出来たらいいなと思っています。
そしてこれからも絵の練習を続け、最終的には企業様から
絵の仕事をもらえるレベルまで成長できたらいいなと思っています。
最後に
「自分には武器がない!」
みたいな人もいると思います。私もそうでした。
しかし、やってみて初めて分かるのですが、
「絵を描いた」「自分のプロダクトを作った」
などの生産的な活動はものすごく「自己肯定感」生みます。
これは高校までの入試のための勉強と違い、
「自分のために勉強したものが、自分に形となって表れる」
ことがとても嬉しいからだと思います。
そして幸運なことに、それが自分の「武器」になります。
おそらく、あなたはコロナで家にいる時間が多いと思います。
そして、「自分には何もない!」と思っているかもしれません。
そんなあなたにはぜひ絵を描いてみてほしいです。
自分で勉強して、生産して、周りに認めてもらって、そのままそれが武器になる。単なる試験のための受験勉強ではなく、自分のための勉強をしてみてください。
きっかけは本当に何でもいいんですが、私みたいに強制的に絵を発表する環境に飛び込んでみるのもいいかもしれません。
とにかく諦めずに「絵を描くこと」にチャレンジしてみてください。勉強法は、このnoteを参考にしたり、youtubeでもたくさんの方が勉強法を挙げています。それらを自分なりに応用してみてください。
一緒に泥臭く頑張りましょう!!!
謝辞
本noteを書くにあたって、GeekSalonの仲間たちが後押しをしてくれました。彼らがいなければ途中で挫折していました。この場を借りて感謝を申し上げます。
何か質問があればTwitterのDMを開放していますので、
そちらからお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。