【2020年7月18日のこと】お菓子作りとバースデーイブ
1. 寒い雨降りの朝、ミミミ文学。
2. 雨音はショパンの調べではないな、と思いながら雨音をBGMにお菓子作り。午後までに作って実家へ宅急便で送りたい。
3. コーングリッツ(とうもろこしの粉)で大人のチーズクッキーとチョコレートケーキを作る。久しぶりのお菓子作りは手際も悪く失敗だらけ。そして、粉だらけ。
4. 「お菓子作りが趣味です♡」と女子が言うと、可愛らしい印象を持たれるらしいが、お菓子作りは化学であり力仕事であり、絶対的なミスは許されない。可愛いいだけでは成立しない。「わたし、失敗しないんで」ぐらいの気の強さがいる。
5. クッキーが焼けるまでミミミな指で文章を書く。オーブンがドゥオーッと定期的に鳴いているが、本当にドゥオーッでいいのだろうか問題。
聞こえた音をことばで表現するのは難しい。犬は本当にワンワンと鳴くのか?
6. 気持ちが滅入っている。これは決して雨のせいではない。リアルな心配事と漠然とした心配事がギッタンバッコンしている。どっちに傾いても心配メンタルは変わらず、気持ちは沈む。
7. あ、この気持ちでお菓子作りをしているから、うまくできないのかもしれない。料理人の気持ちによって料理の味も出来も変わってくる。心理こそスパイス、匙加減を左右するもの。
8. 明日、誕生日。もしやこれはバースデーによる気分変調?ネットで検索してみたら、まじ、研究されていた。「バースデーブルー」だって!
9. 誕生日前後の自殺率は普通の日の1.5倍になるという研究を知る。太宰治もそうだね。しかし、病死も事故死も誕生日前後に増えるそうだ。まじ、ビビる。
10. 母が「誕生日前後に死ぬ人は多いから歳をとると誕生日はプレッシャー」と言っていたことを思い出した。でも、それって自ら暗示を作り出してないだろうか。
11. 「自分でかけた暗示のトリックに、自分ではまっちまったらおしまいだ。 だから、暗示の外へ出ろ。 俺たちには未来がある」いとうせいこうさんのDUB POETはカッコいい。呪!
12. おととい黄色いワーゲンを見た。嬉しくて写真を撮る。ワーゲンを見たらハッピーになれるって伝説は有効かしらん。
13. 子どもの頃、うちの車は白のワーゲンだった。ジンクス好きの友人がうちのワーゲンをよく見に来ていて、自慢だった。でも、隣に黒い車が停めてあり、ワーゲンを見ても黒い車を見るとチャラになると信じられていたから、注意も必要だった。
14. これは、日本だけのジンクスなのかな。ワーゲンの都市伝説には地域性もあるようだ。関東エリアでは黄色いワーゲンが最強にハッピーになると言い伝えらている(はず)。
15. 完成させたさチョコレートケーキをひっくり返してしまい形が崩れて悲しい。今日は何をやっても駄目な日だ。ボロボロ。得意のクッキーも味が寝ぼけた。
16. うまくいかなかったが、あくまで気持ちなので失敗作でも両親にお菓子を詰めて贈る。誕生日は、自分を世界に生み出してくれた両親に感謝する日だと韓国人の知り合いに聞いてから、毎年、プレゼントを贈るんだ。
17. 母の好きな「糸」の曲が流れるメッセージカードを用意し、オートマティックにカードに書く。「生まれてこれて良かったです。感謝してます」だなんて書いてしまった。書いた途端、自分で自分に感動して号泣してしまった。バースデーブルー!
18. 生きづらい自分に手を焼き、やや不幸な人生だと思っていたけど「生まれてこれて良かった」と最大級の自己肯定感を実は自分は握りしめていたのかと思うと泣けた。生まれてこれて良かったんだね、わたし。
19. 今、生きているってことを最大級に肯定するのが、誕生日なのかも知れない。
20. がんばれ、わたし!とっぴんぱらりのぷぅ。