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29歳を綴る(B面)

裏表のある人は
よく嫌煙されるけれど、
いろいろな顔をもつ人は
とてもおもしろいと思う。

そしてわたしは、
いろいろな顔をもつ人に
なりたいと思っている。

いろいろな顔のひとつに野心家、みたいな
そういうガツガツとした一面を
いつも心に携えていたいと
思っているのだけれど、

大小問わず、野心を持ち続けるというのは
えらく体力のいることですね。

生活は基本的に作業の連続で、地続きで、
そこに人間や、思考やら、思想やらが
するすると入り込むと
複雑さを増すのだけれど、

慣れというのはひっそりやってきて
いつの間にか、心も体も安心感に占拠され
当たり前にあぐらをかいてしまって
もっと考えるということを辞めがちで
いやになっちゃうなって感じです。

何かに疑問を持ったり、
自分の無力さを恨んだり、
何も成し遂げていないことに失望したり、

そういう個人の、
人に話すほどでもない
小さなひっかかりやガッカリが
「もっと考える」ということへの
活力になっていたりするのかも、と
ぼんやり言葉を並べてみています。 

今手にしているものに目を向け
嬉しいと、
これで十分だと、
心を満たせることは
本当に美しいと思うけれど、

同じくらい、
足りていないことへの
疑問や苦しみを抱えて
消耗しながら生きることも
美しいと思うので

自分と他人のために
喜んで、思い悩む
そして「もっと考えたこと」を行動にする
そんな時間を過ごしていけたらいいな。

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