外国人児童生徒の受入れについて考えてみた
こんばんは。
今回は外国人児童生徒の受入れについて考えてみた話です。
考えるきっかけ
なぜいきなり外国人児童生徒の受入れについて興味がわいたかというと2つあります。
①日本語支援員の求人が出ていた
私が住んでいる町で日本語支援員の求人が出ていました。
市の教育委員会が出していた求人で、仕事内容は
◯初期日本語指導、教科学習の指導における支援
◯学校生活への適応のための支援
◯日本語指導支援に関する情報交換、会議、研修等への参加
というものでした。
市の予算の中での求人のためか正直賃金はよくないです。
副業もできないし、この金額で生活するのは厳しいんじゃないかなって感じです。
日本語教師にはこのくらいの報酬でいいだろう〜って思われてるのかな。
それでも、地域貢献がしたい。日本語支援が必要な児童生徒のサポートがしたい。という人にとっては非常にやりがいがある求人だと思いました。
日本語教師で稼ぐ、というのももちろんすばらしいことです。
これまで職業としてあまり社会認知されてこなかった日本語教師という仕事が「稼げる職業」として広まっていくのはいいことだと思います。
でも、日本語教師になって良かったと思えるのは「稼げる」からだけじゃないと思います。
やっぱり、日本語を学びたい、日本語で生活を豊かにしたい、などそういう人たちのサポートができる、というのが1番のやりがいだと思います。
なので、お金ももちろん大事ですが、やりがい重視の人にとってはこういう求人はとてもいいんじゃないかと思います。
わたしはしばらく日本語教師の仕事をお休みするので応募できませんが、今後このような求人が出た場合には挑戦してみたいと思いました。
日本語学校やフリーランスじゃ得られない何かがあると思います。
話がそれましたが、自分が住んでいる町にもこのような求人があることで身近に日本語支援必要としている人がいるんだなと思ったのがきっかけの一つです。
②高校入試の試験問題を見た
2つ目のきっかけは高校入試の試験問題を見たことです。
なぜそれで?って思った方多いと思います(笑)
高校入試なんてもう10年以上前ですね。
自分の時の問題なんて覚えていませんが、新聞に先日行われた公立高校入試試験問題が載っていたので見てみました。
自分の時より明らかに難しくなっている英語が印象的でした。
そして日本語教師として気になるのが国語の問題。
県の教育委員会の出題方針が書かれてありました。
その中の一つに、
基礎・基本に加え、読み取った文章の内容や自分の考えを条件に応じて適切に表現する能力をみられるようにした。
とありました。
今の高校生にはこういう能力が求められるのか〜と思ったのと同時に、外国人児童生徒も高校に進むためにはこういう自分の考えをアウトプットさせる能力が必要なのか、という考えにつながりました。
そこまで持っていくって結構大変なのでは。
学習支援・生活支援していかないと、取り残されてしまうのでは。
など外国人児童生徒に対する日本語支援がさらに求められてくる社会になってきていると感じたんですよね。
さらに、出題問題にこのような問題がありました。
現代仮名遣いの問題がある・・・!?
なぜ・・・?
サービス問題なのか、この問題の出題意図が気になりました。
でもこれも外国人児童生徒、いや、日本人も同じかわかりませんが文字の歴史について知らないとわからない問題ですよね。
今の国語時間ではそういう文字の歴史みたいなことも教えているのかな。
日本語教師からすると、日本語教師養成講座思い出しますね。(懐かしい・・・)
またまた話がそれましたが、こんな感じで高校入試の試験問題見て外国人児童生徒のことが頭に思い浮かびました。
①で書いた求人のこともあったからかもしれません。
最近新聞を読んでいろいろ考えさせられます。
「外国人児童生徒受入れ手引」を見つけました
外国人児童生徒の日本語支援や、外国人児童生徒の高校進学等について気になったので、さっそくいろいろ調べてみました。
すると、文部科学省ホームページに「外国人児童生徒受入れの手引き」がありました。
全部で70ページぐらいあって結構なボリュームです。
読んだことがなかったのでさっそくダウンロードして読んでみました。
その感想を紹介します。
様々な人や機関との協力体制が重要
まず思ったのが、外国人児童生徒の支援には様々な人や機関との協力体制が重要ということです。
手引きには様々な人、機関の役割が書かれていました。
・学校管理職
・日本語指導担当教師
・在籍学級担任
・都道府県教育委員会
・市町村教育委員会
こんなに大きな組織で支援していかなければならないのか。
外国人児童生徒の支援って大変なんだなって思いました。
上記以外にも、外国人児童生徒が住んでいる地域の役割もあると思うし、外国人児童生徒の家族に対する支援も必要であって、みんなでやっていかないといけないんだなって改めて思いました。
日本語学校とは大違いですね。
日本語学校ももちろん様々な人や機関の支援が必要なこともあります。
でも外国人児童生徒とは違って、日本語学校だけで完結できることも多いです。
考え方を変えないといけない。
日本語学校での経験だけじゃ足りないって思いました。
日本語指導担当教師、つまり日本語教師ですが、求められているものが全然違うと思いました。
ただ、日本語教えればいいわけじゃないんですね。
手引きにはその求められていることや、役割が詳しく書いてあって非常に勉強になりました。
いろんな人に読んでほしい
この手引きですが、外国人児童生徒関わる人だけじゃなくていろんな人に読んでほしいと思いました。
今後、外国人がもっと日本にやってきてこれまで以上に外国人が身近な存在になると思います。
そういう社会になったときに起こるのが言葉や異文化の問題です。
受け入れ側(私たち日本人)がまず、接し方や考え方を変えていかないとうまく共生できないと思います。
私たちの常識が相手にとって常識とは限りません。
初対面の人には敬語がいい、とは限りません。
相手が察してくれるだろう、も通じません。
外国人と接する仕事をして、そういうことをとても実感しました。
なので、この手引きはいろんな人に読んでもらいたいです。
もちろん学校関係者の人には必ず。
今の学校には外国人児童生徒がいないかもしれません。
でも、先生は必ず異動があります。
次の赴任先で外国人児童生徒がいたらすぐ対応できますか。
いざ、やるってなったら結構大変だと思います。
なので、自分には関係ないって思わずに一度読んでみてほしいです。
日々の多忙な業務の中で大変だとは思いますが・・・。
でもそういう先生たちを支えていくのが日本語指導担当教師だと思うので、日本語教師の私たちも外国人児童生徒受入れ問題により関心を持っていく必要があると改めて思いました。
なんか、結構壮大な、偉そうなこと書いてしまった・・・😅
ということで、外国人児童生徒受入れ手引きはこちら。
久しぶりの長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました🌸