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日本語ボランティアの始め方

日本語教師の活躍の場は様々なところにあります。

日本語学校、海外の学校、日本の小中学校、大学、オンライン、企業、就労者の送り出し機関などなど。

その中の1つに地域の日本語ボランティア教室があります。

私も現在ボランティア教室に参加しています。
(正確に言うと小さい子供がいるのでレッスン自体はできていませんが、活動のサポートを継続しています。)

参加して2年目と期間は短いですが、その分どうやって参加したのか、何を意識したかなど覚えています。

今回の記事では
・日本語ボランティア教室に参加したきっかけ
・日本語ボランティア教室に参加するときの注意
・日本語ボランティア教室に参加してよかったこと
・日本語ボランティア教室の始め方(探し方、おすすめの本)

について書いていきます。

日本語ボランティアに興味があるけど、一歩踏み出せていない…。
日本語ボランティアってどうやって始めたらいいんだろう。
どのボランティア教室に参加しようか迷っている。

そんな人におすすめの記事です。

ぜひ最後まで読んでみてください。


1.日本語ボランティア教室に参加したきっかけ

まずは私が地域の日本語ボランティア教室(以下、日本語教室)に参加したきっかけについてです。

もともと、大学生の時に留学生や外国人教授の奥さんなどに日本語を教えたことがありました。

なので、お金など関係なく「日本語のサポートをする」ということが好きでした。(今も)

日本語学校で働いていた時は仕事が忙しすぎて、日本語教室に参加する余裕もありませんでした。

そして日本語学校を辞め、今住んでいる県に引っ越してきましたが近くに日本語学校はなく、働くところもなかったのでハローワークの失業手当を受けて、がっつりしたお仕事はいったんお休み。

そして知り合いもいない。話す相手も夫だけ。

みたいなほぼ一日中誰とも話さないみたいな環境にいました。寂しいですね〜笑

そこで思いました。

なんかしたい・・・。

もともとじっとしていられないタイプというか、活動していたいタイプ、休むのがう~ん、、、ってタイプの人間なので、変わらない日々に飽きていました。

なんかしたいと言っても、働くことはできないし、趣味もあるわけでもないし・・・、

あ、日本語教室に参加してみよう!!

って思ったのがきっかけです。

実は引っ越す前に文化庁委託事業の『「活者としての外国」に対する 本語教師 【初任】 研修』に参加していて、その時に地域の日本語教室について調べる機会がありました。

参考に令和6年度のものです。↓

興味がある人はぜひ参加してみてください。私は留学生向けと生活者向けのに参加してすごく勉強になりました。

そして、私が引っ越してきた町にも日本語教室がいくつかあったのでいろいろ調べた結果、現在の日本語教室に参加しました。

2.日本語ボランティア教室に参加するときの注意

現在参加している日本語教室を選んだ理由は以下の通りです。

・オンラインで活動しているため、会場に移動しなくて済む
・ホームページを見て活動状況がわかる(更新されているか)

以上の2つです。

少なっ!って思った方もいるでしょう…。

でもこの2つって結構重要なポイントだと思います。

まず、「オンラインで活動しているため、会場に移動しなくて済む」ですが、継続して参加できるかどうか、に関わってきます。

私は車を持っていないので、会場まで行くとなると結構大変で、さらに冬は雪がたくさん降るので、夏は行けても冬は無理だよな~って思っていました。

でも、参加している日本語教室はコロナをきっかけにオンラインに活動を変えたみたいで、これなら家にいながら参加できる!!ってなり、決め手の1つになりました。

そしてもう一つは「ホームページを見て活動状況がわかる(更新されているか)」ですが、怪しい団体じゃないか、を判断する1つの目安になると思います。

ホームページの情報がすべてじゃありませんが、日本語教室の人に実際に話したり会ったりするまではちょっと心配ですよね。

連絡するのも大丈夫かな~って思うこともあると思います。

その時には

ホームページがちゃんと更新されているか
使われている写真が古くないか
SNSアカウントがある場合は更新されているか

など、現在の活動状況がわかると参加しやすくなると思います。

連絡した後に、実は怪しい団体だった、思っていたのと違っていた、となると困りますからね。

なので、私は2つのことに気を付けて探しました。

そしてもう一つ意識したほうがいいことがあります。

それは日本語教室の目的・内容についてです。

もしかしたらこれが日本語教室選びで一番大事なことかもしれません。

日本語教室によって目的・内容は様々です。

例えば
・JLPT対策を中心に複数人に教える、学校のクラスのような感じ
・会話中心、交流イベントを多くやっている
・日本の小中高に通っている外国人のサポートを中心にしている
・日本語を教える以外にも様々な生活支援をしている

などなどです。

外国人の友達がほしい!っていう人はJLPT対策を中心に教えている日本語教室だと合わないと思います。

というか、運営側からすると正直やめてほしいなって思います。

私が参加している日本語教室のボランティア応募の際にも「応募した理由」を聞いたりするのですが、
「この人はうち(日本語教室)の目的とはあっていないからちょっとお断りにする?かな・・・?」っていうこともあったりします。

参加したけど、継続して日本語教室に来なくなった人もいる、という話もあるみたいです。
(例えば、目的の人がいなかった(若い金髪の外国人女性と知り合いになりたいと思って参加していた))

いろいろ裏事情もあるらしいです。

参加希望する側も、日本語教室運営側も、困らないように参加する際には目的・内容をしっかり確かめたほうがいいです。

3.日本語ボランティア教室に参加してよかったこと

日本語教室に参加してよかったことがあります。

それは何と言っても知らない土地で知り合いが増えた!!ことです。

これが一番大きいですね。

同じ町に住んでいる人に教えるので、その人から町の話や観光などの話を聞くこともできるし、運営側の方と仲良くなることができて、様々な人と交流する機会が増えたのがとても嬉しかったです。

参加している日本語教室では年に数回、県の観光名所に学習者さんと行き、現地を見たり、体験したりしながら日本語を学ぶ機会もあるのですが、そういうのにも参加することもできました。

引っ越してきてほとんど観光地に行く機会がなかったので、とてもいい機会になりました。

天気が良くて気持ちよかった!
これを見た後の足湯もよかった〜

その時の写真です。わかる人にはわかるかな?

日本語教室には様々な年代の人が参加しているので、いろいろな人と知り合いになれるし、いろんな話も聞けるし楽しいですよ~。

学習者さんの年代も幅広いです。

日本語学校だと基本的に年下の学生ばかりですが、日本語教室だと自分より年上の学習者さんと話す機会もあるので、話を聞くのもおもしろいし、勉強になることもあります。


そしてもう一つが日本語学校で働いた経験が役立ったことです。

日本語教室で教えているボランティアの先生の皆さんは日本語教師の資格を持っていないことがほとんどです。

なので教えた経験は豊富でも技術面(文法の指導方法など)では悩むことがよくあるっていう先生も多くいると思います。

そういう先生のために、資格がある日本語教師の人達がサポートするっていうのも大事な関わり方になってくると思います。

市町村が運営している日本語教室だと地域日本語教育コーディネーターがいること多く、日本語教室のサポートをはじめ地域の日本語教育をメインとして活動している日本語教師の方もいます。

私も日本語学校で働いた経験から多少アドバイスをしたことがあって、その時に「日本語学校で働いていてよかったな~」って少し思いました。(大したアドバイスじゃなかったと思いますが・・・)

もちろん日本語教師だけが日本語教室をサポートできるわけじゃありません。

ホームページがある日本語教室ならホームページを更新したりするための知識がある人が必要だったり、チラシを作るならデザインができる人がいるといいし、みたいな感じでいろんな人の協力があって日本語教室は成り立っています。


4.日本語ボランティア教室の始め方(探し方、おすすめの本)

ここまで読んで、「よし、やってみよう!!」って思った方はぜひ行動してみてください。

まずは自分の住んでいる都道府県、市町村にどんな日本語教室があるかを調べてみましょう。

その時に参考になるのが都道府県の国際交流団体のホームページです。

都道府県の日本語教室の一覧が載っていることが多いです。

まずはそこでおおまかに調べて、気になる教室があれば個別に調べてみるといいと思います。

そして連絡するときですが簡単に自己紹介文、目的をメールで送ることをおすすめします。

自分がどういう人間なのか少しわかるようにした方が印象良くなります。

他にも市町村のホームページやボランティアセンターの掲示板、スーパーにチラシが貼ってあることもあります。

そして始めるにあたっておすすめの本があります。


写真をクリックすると書店のページにとびます


「必携!日本語ボランティアの基礎知識」です。

あまり厚くなく読みやすい本です。

日本語を教えたことがあるからボランティアも大丈夫でしょう、っていう先生も一度読んでみるといいかもしれません。

意識が変わったり、自分の教え方を見直すきっかけにもなると思います。


日本語教室は「教える・教わる」の場というより「お互いが学び合う場」というような場だと言われています。

どちらが上と下の関係ではなく、対等の関係で対話を通してお互いを理解し支え合っていく、みたいな場です。

ざっくりとした説明ですが、詳しいことは文化庁の研修(上記リンク)で学べるので興味ある方はぜひ受けてみてください。

地域の日本語教育って結構奥深いですよ。

5.まとめ

日本語教室についていろいろ書いてみました。

これからやってみようかなって人の参考に少しでもなっていれば幸いです。

あと、全国各地に日本語教室は様々ありますが、活動内容も様々で調べてみるとおもしろいです。

興味がある人はぜひいろいろ調べてみてください。

みんなで地域の日本語教育を盛り上げていきましょう!

では、ここまでです。

読んでいただきありがとうございました。





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くりん◎日本語教師◎勉強垢
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