アラフィフでいきなり大型自動二輪 備忘録13

24年10月某日

今日は大型自動二輪の卒業検定の日である。

前回、みきわめが不良となり全教習を通して初の補習を受け、そこでも良い結果にならないながらみきわめを通過したのだが、中年の豆腐メンタルはすでにズタボロである。

そもそもが、本番にめっぽう弱い。

こりゃ今回はだめだろうなぁと諦めモードだが、でも予約しているので行かない訳にもいかず。

道中がこんなにも憂鬱だったのは初めてのことである。

予定よりだいぶ早く到着したので、ぼーっとコースを眺めたりしていた。諦めモードのためだろうか。あまり緊張は感じていなかった。
とはいえ、もしかしたらうまくいくかもという欲をかいてしまったのも事実である。体調を万全にすべく睡眠を取り、イメトレも欠かさなかった。

そんなこんなで受付時間となり入場です。
この日の二輪検定は3人。大型が自分ともう一人、普通二輪が一人である。
スタートは大型のもう一人の方。自分は2番手だ。

検定員が追従する教習車の後部座席に乗りこみ一緒についてまわったのだが、この人上手い!ほぼノーミスなんじゃないか?尊敬してしまった。

さて、続いて自分の番である。追従車には普通二輪を受ける人が後部座席に乗り込んだ。

さっきの人みたいにノーミスとまではいかなくてもなんとかやれるだけやってみよう。

コースの中で最初の課題はスラロームである。
スラロームは今まで一度も失敗したことがなく、減点になるようなタイムになったこともほとんどなかった。のだが。
なぜか進入角度が浅い。パイロンを避けつつ走行するこの課題で、1回目のパイロンをいきなりなぎ倒した。

は、恥ずかしい。わしゃボウリングの球か。

検定員がクラクションを鳴らし検定中止を知らせる。そう。パイロン接触は一発中止なのだ。返事をするように右手を挙げ、発着点に戻る。

何もさせてもらえず1個目の課題で失格である。さすがにこのような事態は想定していなかった。多分開始から1分程度だ。

でも今日まで続いていた悪い流れがこれで良い厄落としになったような、スッキリした気持ちになることも出来た。

緊張していないつもりでいてもあそこまで体は動かなくなるのだと再認識することも出来た。やはり検定には魔物がいる。

さて、検定に落ちたため次は補講を受けなければならない。
落ちちゃいましたー、と照れ臭そうに受付さんに伝え翌日に補講の予約をしてもらう。

あ、あんしんパックだからお金はかかりませんよ!
とフォローなのか慰めなのかわからないが伝えてくれた受付さん。きっと元気付けてくれたのだろう。

殺伐とした鉄火場のようなここで唯一の癒しである。

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