カナダ留学日記68 ニューヨークふたたび!②
前回の記事の続きである。
友達と別行動中に連絡を取るためのフリーSIMを手に入れた私は、グランドセントラルターミナル駅に向かった。
グランドセントラルターミナル駅
今回のNY旅の目的の一つは、このヘルメス像を見ることだった。ちなみにヘルメスの両脇にいるのはヘラクレスとアテナだ。
ちなみにトロントのKing通りにあるCommerce Courtの入口にもヘルメス像があるのを見つけた。それで、NYのヘルメス像も見たくなったのである。
ちなみに日本の銀座の三越ビルにもヘルメス像がある。
まあそれは置いといて、NYに戻る。
グランドセントラルターミナル駅の内部はとても豪華だ。
ヘルメス像が見られて満足した私は、駅を離れて西に向かって歩いてみることにした。
ニューヨーク公立図書館
さっき駅に向かうときにチラッと見えた建物。なんなのかわからなかったが、人が集まっていたので観光できるかもしれない。近づいてみてわかったのだが、そこは公立図書館だった。無料で入館できるので入ってみることに。
図書館では1時間弱過ごし、今度は北にあるセントパトリック大聖堂に向かう。
セントパトリック大聖堂
この大聖堂は、観光客も自由に出入りできるようになっていて、ミサの様子を見学することができる。礼拝をしている人たちの邪魔にならなければ、写真もOKだ。
Wi-Fiもあるし(!?)、すごく居心地が良くて、ついつい長居してしまった。壇上でしゃべっている人の話も聞き取りやすくて、リスニングの勉強に…と思って真剣に聞いていた。
その後は、セントラルパークまで歩いてみることにした。街中にあるものを見るのも楽しい。
街中
セントラルパーク
セントラルパークにはたくさんの人がいた。前回来た時は天気が曇り模様だったが、今回は晴れていたのでまた違った印象に。
公園内のベンチで、昼食用に持ってきたパンを食べた。
この後は、ウィキッドのミュージカルの当日券があったら並ぼうかな〜とも思ったのだが、天気があまりにも良かったので室内で過ごすのは勿体無いような気分になった。ということで、予定を変えて、ブルックリンの方まで出てみることにした。
ブルックリン橋
NYの観光地を調べたら必ずランクインしているブルックリン橋。私はこの手の観光地にはあまり興味ないので前回も今回もスルーしていたのだが、逆に、今日行かなかったらもう一生行かなだろうな〜という予感がしたので行くことにした(?)
観光客の通り道でシートを広げて商売をしている人がたくさんいた。ほとんどの商品は絵とか写真で、たまにおもちゃも売っていた。もう10年ほど前になるが、中国に短期留学した時、揚州の観光地がこんな雰囲気であったな…と思い出す。
面白かったのは、特殊な機会(小さい円形のステージと、ノリノリの音楽に合わせてその周りをぐるぐる回るカメラの自撮り棒みたいなやつ)が要所要所にあったことだ。お客さんがステージに立って音楽に合わせて踊り、自撮り棒につけられたカメラがその周りをぐるぐる回って360°ビューで景色と共に動画撮影をする…という趣旨らしかった。観光地の景色と楽しかった思い出を動画に残すという商売である。友達に聞いたら、今インスタなどで、観光地でのそういう動画がたくさん上がっているそうである。ちなみに、その夜タイムズスクエアでもその商売を発見した。
個人的にブルックリン橋自体は「ふーん」という感じだったのだが、散歩をするのは楽しかった。
橋を渡り切ったので、ブルックリン側を少し歩いてみることにした。やはりマンハッタンとは少し雰囲気が違った。
その後は地下鉄に乗ってマンハッタンまで帰ろうとしたのだが、なんと私は向かう方向を間違えてしまった。マンハッタンではなく、ブルックリンの奥に向かう電車に乗ってしまったのだ。
その日、私は初めてブルックリン側の地下鉄に乗ったのだが、これがまたマンハッタンの地下鉄とは雰囲気が違くてギョッとしたのをよく覚えている。全体的に車内が薄暗く、混んでいる。そして、その車両にはアジア人らしき人が私以外誰もいなかった。ほとんどが体格のいい黒人の人で、たまに白人の人がいる、という感じだった。人種差別的な意図はないつもりだが、「薄暗い空間で、自分と別の人種の人たちに囲まれている」という状況で「怖い」と思ってしまった。小学生の時、初めて1人で電車に乗った時「怖さ」と少し似ていたが、それだけではなかったと思う。私が今まで旅行したのはせいぜいアジア圏内であり、トロントの私が生活するエリアで見かけるのもアジア人が大半だった。トロントでの留学生活を通して、「なんとなく海外慣れしたかな」と思っていた自分の認識の誤りを感じた。以前、外国人の友達が、「日本に行ってみたいけど、日本人は外国人があまり好きじゃないでしょ。周りからジロジロ見られたり疎外感を感じるのは怖いなあ。」と言っていたことを思い出した。私は「そんな心配しなくても大丈夫だよ〜みんな親切だよ」みたいなことを言ったかもしれない。友達が、体格のいい男性だったからだ。「日本人の何が怖いのかな?」くらいに思っていたかもしれない。でも今はその「怖い」の内訳がちょっとだけわかるようになった気がする。相手や周りの人にその意図がなくても、自分で「自分はここでは異物だ」と認識してしまった時の、あの気まずさ、心細さ、不安、そういうものから来る「怖さ」「疎外感」は誰にでもあるものだと思う。「海外なんてすぐ行けるよ〜!」の海外は、実はすごく限定的なエリアでしかない。
次の駅で降りた私は、精神的によろよろしながらマンハッタンに向かう地下鉄に乗り込んだ。
夜ご飯!
友達と合流した私は、一緒にハンバーガーを食べに行くことにした。ShakeShackというファストフード店で、NYでは有名なチェーン店だ。
看板メニューのハンバーガーと、チョコレートシェイクをオーダー。とてもおいしかった。前回のNY旅ではハンバーガーを食べる余裕がなかったので、嬉しかった。
ホテルでお風呂!
さて、今回は観光以外にもビッグイベントがあった。ホテルのお風呂である!
なんでお風呂?と思うかもしれないが、このお風呂が我々にとっての最大のお楽しみであった。豪華な大浴場、というわけではない。部屋についている、普通のバスである。しかし、我々にとっては数ヶ月ぶりに湯船に浸かれるチャンスだったのだ。トロントで暮らしてい間は、もうずっとシャワー生活である。スーパー銭湯とか温泉施設のようなものもないので、(探せばあるかもしれないが、高いと思う)毎日15分くらいのシャワータイムだけの生活だった。(ちなみに毎日15分シャワーが浴びられるということもありがたいことだ)
ホテルに着いた我々はもうウキウキしながらお風呂の支度をした。先に友達が入ったのだが、冷めたお湯を入れ替えて、1時間以上湯船を楽しんでいたようである。私も、湯船の中で横たわったり、歩き疲れた足をマッサージしたりできるということが嬉しすぎて、鼻歌を歌いながら入浴を楽しんだ。
これでNYの1日目はおしまいである。この旅行のことを振り返る時、何よりも先に「お風呂」のことが思い浮かぶので、私は相当湯船に恋焦がれていたのかもしれない。2日目以降はまた次回の記事に載せることにする。